12/29リキッドルームに来てくれた皆さん、ありがとうございました!

MCでも言いましたが、我々ホフディランにとって、デビュー以来20年間で最も大切なライブでした。大げさでもジョークでもなく、本当にね。

1994年11月、TOKYO NO.1 SOULSETのメジャーデビュー記念ライブ(渋谷クラブクアトロ)の前座をやるために、そのためだけに、ホフディランというバンドは結成されました。

・ワタナベイビー
・シンゴスター
・テンフィンガーユウヒ(現・小宮山雄飛)
・タケイグッドマン
・かせきさいだぁ
・佐波圭百オモロマン (現・シャシャミン)

の6人編成で、超満員の渋谷クラブクアトロのステージに立ったのでした。

私に至っては、アマチュアバンド歴も全くなく、正真正銘人生初ステージが、あの超満員のクアトロだったのです。

あの日以来、人生が全く変わりました。あの日以来、全てが始まったのです。

言わば、ソウルセットが「こんなの出てきたら面白そうじゃん」と、軽い気持ちで「ポン!」と生み出したバンド、それがホフディランなのです。

だから、ソウルセットという人達は、まさに我々にとっては創造の主であり、言わば、ほとんど『神』に近い存在なのです。

凄いことに、ライブ当日まで面識もなかったし(笑)、私は東京NO.1ソウルセットというグループ名さえ知りませんでした… 。
この世のバンド・ヒストリーやストーリーは数あれど、「こんな事ってないでしょ!」としか思えない出来事!
「大抜擢!」とか「劇的デビュー!」とかそういう小さな事じゃなく、「こんな事ってある?」という人生の大きな一捻りを、ソウルセットは何の打算も意識もなく、ポンと私達に与えてしまったのです。

シンゴスター以外のメンバーとは(小宮山雄飛も含む)、このソウルセット前座をやるために知り合いました。(シンゴスターは大学の同級生)

「一夜限りの前座」としか考えていなかったからこその『ホフディラン』なんてバンド名で、まさかその後、20年以上も名乗り続けられるなんて夢にも思っている訳がないし、そもそもこんな名前でメジャーデビューが出来るはずもなかったのです。

それ以前に、あのお洒落なソウルセットの前座に『ホフディラン』なんて名前がクレジットされる時点で異常な事態(笑)。

「夢のような」…なんて言い方ではまだ現実味がありすぎる、『神の気まぐれ』みたいな出来事だった、あのクアトロ…。我々にとっては、まさにビッグバン!


あれから22年…。ソウルセット各メンバーとは何度でも会う機会もあったし、大きなイベントで同じライブに出演していた事も何度かありました。
客として見に行ってた事ももちろんあるし。

だけど、ソウルセットとのちゃんとした対バン形式のライブというのは、あの人生初ライブ、ホフディラン結成ライブ以来本当に初めてで、まさに22年前のあの日以来!

とにかく、ちゃんとライブを見せたい!という、真剣な、神聖な気持ちで望んだライブだったのです。
当日のお客さんにはどの程度、我々の真剣さが伝わったかどうかわかりませんが、ただのライブとは全然違った気持ちでリキッドルームに入りました。

とはいえ、1曲目に『ホフディランのバラッド』という、あの時のクアトロでのオープニング曲をやった点を除けば、至って普通の構成のライブでした。
いつもの勝負曲をいつも以上に真剣にやる!という事に尽きるライブでした。
変わった事は何もしない。真剣なホフディランを見せたい!そんなステージ。

だから、トピックスもなければ、ぶっ飛んだ演出もなかったし、とにかく神聖な気持ちで最初からライブに入れたので、ずっと落ち着いてました。なんだか清らかな気持ちでライブをやってました。

それこそが、ソウルセットに対するこの20年の感謝であり、礼儀であったのです。
何ら変わりなくまとまりの良いステージを終えただけだったかも知れないのですが、自分たちとしては、とても清々しい満足のいくステージが出来ました!楽しかった~。

2015年は2人ツアーが中心だったので、あまりバンド編成ライブが出来ていなかったのですが、最後の最後に『ベスト3with真城めぐみ』という最高のメンバーでビシッと締まったライブが出来たのも嬉しかった!


しかし!この日はこの後が大変でした!
あの「偉大なるヘンな曲!」とでも言うべきか、ソウルセットファンの中でも、この曲には特別な感情を持っている人が多いであろう、巨大な名曲『ヤード』の生演奏に、我々ホフディランが挑戦したのです!
『ヤード』の生演奏なんて、なかなか挑戦できる代物じゃないんですよ~(笑)

これは本当にプレッシャーでありつつ、ここ数日の生き甲斐でもありました。
雄飛と2人で何度練習したことか!
今までのキャリアで一番練習したかも!ってくらいでした(笑)。
舞台裏での、あまりに真剣な2人の姿を目撃した人も多いはず。
この挑戦に掛ける意気込みと意味合いは我々にとっては絶大で、とにかく一生懸命頑張りました。
きっと、何らかの物はお客さん達に届いたと思っています。

なんだか、その日1日、ずっと感動してました。
特に何があった訳ではないのですが、ライブ前も、ライブ後も、帰り道でもずっと感動していました。
帰り道のクルマの中でも、変に音楽なんか聴きたくならなくて、無音のまま東京タワー脇を通るコースで帰っちゃったりしましたよ。

ユウヒがMCでポロッと言った「僕らのこの20年をソウルセットに見てもらうライブだ」という、その通りのライブが出来た幸せを、いや、この20年の幸せを噛みしめながら、私はなんだか感動しておりました。

せっかくソウルセットから授かった22年…思えば、随分だらけてもったいなく過ごしてしまった月日もありました。
それらの日々すら無駄にしない活動をする事で、今後のソウルセットへの恩返しとさせて頂く事にしようと思います。

ちょうど2016年はデビュー20周年の年! 19年目の締めのライブで、ソウルセットを相手に、あんな気持ちになれるなんて、あまりに素晴らし過ぎました!

今さらながら、最高にワクワクしています。今年のホフディランが楽しみで仕方ないのです!

こんなタイミングでこんな気持ちに気づかせてくれたソウルセットは、やはり私にとってアラーとブッダとジーザスがトリオになったような絶対的な存在です。
いつまでもサンキュー!TOKYO NO.1 SOULSET!永遠にサンキュー!

長々と昨年の話を書いてしまいましたが、今年は、この気持ちを忘れずに、真剣にやります!

あけましておめでとうございます。本年もホフディランをよろしくお願い致します。


ワタナベイビーより