2018年9月25日、私はTwitterでこの日の呼びかけを知り、『新潮45』の編集のあり方に怒りを感じ、社前行動に参加していた。東京都新宿区矢来町の新潮社本社は、閑静な住宅街に囲まれて本社および関係するビルが建ち並ぶ駅前の一等地である。その本社前の歩道には、強い雨のなかにもかかわらず、編集部に怒りの意思を表すため、200名近くの人が集まったのだ。
私も、あの10月号を初めて見たときは驚きと怒りでぶっとんだ!
特集で『「野党」百害』ってなんだ?ケント・ギルバートなんかの偏った妄言を載せるなよ。
なんだよ特別企画の『そんなにおかしいか「杉田水脈」論文』っておかしいだろ。
「LGBTに生産性はない」「支援の度が過ぎる」などと、偏見と差別観に満ちた主張を述べる国会議員であり、断じて許せない。
ところが、当日に新潮社が『新潮45』の休刊を発表し、公式サイトでの「休刊のお知らせ」では、「原稿チェックがおろそかになっていた」ことと、「読者や関係者の方々」へのお詫びしか述べてはいない。
本来なら、もっともお詫びしなければならない人々へ向けられるべき言葉が何ひとつない。そのことは、会社として本気で社会的に問題視されている少数者への偏見と差別について扱っていない証なのではないか?甚だ疑問に思う。