カフェ
奈枝「えーとね、親戚のおじさんの友達のおじいさんが急に亡くなって、
25日のお昼に地元でお葬式なんだって。だから前日に福井に戻らなきゃいけないらしくて」
美紀「誰そのおじいさん! ほぼ他人じゃん! っていうか完全に他人じゃん!」
奈枝「小さい頃から可愛がってくれてた第二のおじいさんみたいな人なんだって……(照れて)ほら、祐さん優しいから!」
美紀「第二のおじいさんって何だよ!」
奈枝「……!!」
美紀、奈枝をじっと見つめる。
美紀「その彼って、勤め先外資系だよね。業界最高峰の」
奈枝「うん!」
美紀「絶対忙しいよね? そんな忙しい人がわざわざそのお葬式行くかぁ?」
奈枝「だからぁ、律義な人なんだって!」
美紀、奈枝のスマホを取り上げる。
待ち受けに仲良く映る奈枝と祐の写真。
美紀「彼……イケメンだよね?」
奈枝「(デレデレ)いや、それほどでも」
美紀「普通に考えて、こんなハイスペな人がモテないわけないよね」
奈枝「うっ!」
美紀「しかも家集合って!? どっかいいとこ連れてけよ! クリスマスだぞ!?」
奈枝「いや、でも……」
美紀「(声を低め)他に女がいるね」
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アベマオリジナルドラマ「私が獣になった夜」を小説仕立てで掲載
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