酒さは、中高年の女性の顔に生じやすく、いわゆる“赤ら顔”が数か月以上続く疾患です。
 
原因ははっきりと分かっていません。
もともと刺激に対して敏感な肌になっている肌に、外からの刺激(紫外線、精神的ストレスなど)が加わると皮膚に炎症を起こしたり、細い血管をたくさん作ってしまったりするのではないかと考えられています。
 
◆生活上の注意点
刺激の強い食物(アルコール、香辛料、熱い飲み物など)を避ける、紫外線を避ける、ストレスを避けるのが大切です。
 
◆スキンケアシャンプー
低刺激性の洗顔料、保湿剤を選びましょう
日焼け止めはノンケミカル(低刺激性)、ウォータープルーフでない(お湯で落とせるタイプ)ものがよいでしょう。
 
◆当院での治療
①ニキビ治療に使う抗生物質の内服薬

②アゼライン酸DRX AZAクリア(ロート製薬)
アゼライン酸には抗炎症作用があり、酒さを改善すると考えられています。刺激が少なく、妊娠中、授乳中も使用できます。
③メトロニダゾールゲル外用
酒さに対する有効性が報告されていますが、日本では承認されていません。院内製剤で自費診療となります。メトロニダゾールに過敏症のある方、妊娠中、授乳中の方は使用できません。
④IPL(光治療) 
IPLは加齢によるシミ、赤ら顔、毛細血管拡張、毛穴の開き、肌のざらつき、小じわなどに効果がある光治療器です。3-5回、3~4週間間隔で続けることで徐々に効果が現れます。
 
酒さは慢性疾患で、治療をしてもなかなか良くならないことも多いです。
また顔の病気であることから、つらい思いをされている方も多いと思います。
 
日常生活では、なるべく刺激を与えないようにして、ご自身にあった治療法を見つけて行きましょうニコニコ