談話室 『和太刀』 別室 -1431ページ目

チャンバラ☆YA 稽古雑記 3

ご存知の様に、3月11日(金)にマグニチュード9.0という
とんでもない地震が東日本を襲いました。

その被害はテレビでニュースや報道番組を見るにつけ、胸が痛く、
津波が直撃した被災地の方々にはどんな言葉をかけたところで
何の慰めにもなりませんが…
我々都心部で生活する者も
(東北の方々に比べれば微々たるものかもしれませんが…)
あの恐怖の揺れの被害を受けました。

メンバーの中には電車のストップにより、
仕事先から2~4時間もかけて家まで歩いたり、
中には務め先の建物が倒壊してしまった人も…。

それはそうでしょう。
私も最初の揺れの時には「あ~、死ぬなあ~。」と思いましたからね。

さて、3日たった今日も稽古を行う予定ではあったのですが、
関東エリアの計画的停電のため、稽古を行う予定だった区民館が休館で
稽古が出来なくなりました。
予定ではこの計画停電は4月いっぱいは続くそうです。
うーん、稽古時間の確保を考えねばなりませんなあ。
タイム・イズ・マネーです!

よって写真は4日ほど前のものです。

談話室 『和太刀』 別室


何の稽古かというと、有名な剣豪、柳生十兵衛の殺陣なんです。
十兵衛を演ずるのは愛ちゃんです。

何故あえて女性が演ずるかというと、
チャンバラYAのプロデューサー兼出演者の大地さんのアニメ、
「十兵衛ちゃん」という作品があるんですが、
これが女子中学生がラブリー眼帯なるものを着用すると、
300年前の柳生十兵衛になり、大活躍するという
誠にかっ飛んだ作品なんです。

柳生新陰流の型や動きを取り入れながらも、
せっかく大地さんがいるんだし、
思い切って柳生十兵衛は女性がやることにしよう!ってえ事で
愛ちゃんに白羽の矢を立てたという訳です!

愛ちゃんは前からアクションもののヒロインとかは
芝居の中でやってきたし、殺陣も上達してきたので、
破天荒なエンターテイメント性と新陰流の型という相反するものを
程よくミックスしたものを演じるにはホントに適役なんです!

本人は最初躊躇してたみたいだけど、
一度動いてみたらさすがの愛ちゃんなのでした。

とはいえ、新陰流の型はちゃんとやろうとすると、
身体がおかしくなるくらいの難しさを秘めているので大変です。

愛ちゃんの運命や如何にという感じです。

因みに殺陣の最後の敵としては
やっぱり大地さんにお願いしようと思っています。
「十兵衛ちゃん」そのものをやるわけじゃあないけど、
せっかくですからね。


こう御期待です!

チャンバラ☆YA 稽古雑記 2

これは「戦国時代の殺陣」の稽古風景。

談話室『和太刀』


「戦国時代の戦い方」っていうのは甲冑を付けた格闘術を含むということです。

鎧や甲冑を付けているということは動きにも特徴が出てしかるべきで、
現代の素手格闘技のようなスタイルである、
足が伸びていくまわし蹴りなどは無効です。
何故ならば相手も甲冑を付け 太刀だったり槍だったりを持っているから
普通に打撃を加えても無駄…どころか腕を伸ばしていくパンチなど
全て切り落とされてしまうという概念が存在します。
攻撃場所も鎧や甲冑に覆われていないわずかな場所、
そして急所を狙い攻撃します。

そうした動きの特徴を出すために、
この殺陣の芯(斬る役回り、その殺陣の中心であり主役)は
あえて素手からはじまり、
間合いを詰めて相手の武器を奪って戦うスタイルを取りました。

とはいえ見せ物としては、ある種のスタイリッシュさのような部分がないと
ただ地味でエグいものになってしまいますから、ソコが悩みどころです。

でもひとつ言えるのは、
今流行の「戦国〇〇〇」みたいなゲームの中の動きは、とても現代風なもので、
あれを戦国ものの動きとはとてもじゃないけど言えないということ。
多分ゲームの作り手やあの動きの見本になる動きをした人が
身体の動きの文化については、あまり考えていないように思われます。

現代の感覚で「戦国アクション」してしまうと、
武器を扱うにも素手で戦うにも、自分の身体を中心に
ウエストあたりで捻った回転運動が主体となってしまいますから
相当スキだらけのものになったり
重い武器や甲冑を身に付けて戦うと考えてみると、
不自然極まりないものになっても致し方ないものでしょうか。

実際に私も昔〇十キロの甲冑を身に付けて
数十分殺陣をやりつづけた経験があるので、
その時感じたことや気づいたこと、
そして当時の人の身体性の研究を盛り込ませつつ
殺陣としても面白いものを目指そうと思います。

この振り付けに挑戦するのは 我らがサダさん!
汗びっしょりで
(ふとりすぎというウワサも…でもいいか!Tシャツでも甲冑きているみたいではーとおじさん
相手の懐に入り急所打ちを繰り返し練習しました。

痩せるかも!

でも終わった後会議を行うファミレスで
王さまみたいなメニューを頼むから…。

でもいいか!

戦国時代の侍は「武士は食わねど高楊枝」じゃあなくて、
「腹が減っては戰は出来ぬ」だからね!

次回に続けえぇ~!!

チャンバラ☆YA 稽古雑記 1

5月6日(金)に阿佐ヶ谷のザムザで
チャンバラ☆YAというイベントをやります
!

このイベントは昨年の8月に新宿のスペース107で行った
チャンバラナイトの続編。
内容は時代劇のワンシ~ンであるチャンバラの様々なバリエーションを
実戦解説付きでお送りするものです!

これをプロデュースするのは
NHKアニメ「おじゃる丸」のアニメーション監督、大地 丙太郎さん。

大地さんは時代劇やチャンバラにも造形が深く、
昨年のイベントにも解説だけでなく自らも出演して刀を振るいました。
もちろん今回も!

このイベントは時代劇の有名キャラクターである座頭市や仕事人やら
剣豪宮本武蔵や柳生十兵衛の殺陣を 解説しながら楽しくお送りしたり、
又、平安時代から戦国時代、江戸時代の戦い方の変化を
武術的観点から掘り下げたり、
昔のチャンバラ映画から今のアクション映画の殺陣の動きの変化や
実際の剣豪の動きと時代劇の嘘なども暴露(?!)したり
と盛りだくさんです!

で、ここではそのイベントの悪戦苦闘の稽古模様を不定期に紹介します。
なんせ挑む殺陣はぜんぶで15本!

ただの殺陣の公演ではなく、
楽しく動きの勉強や歴史の真実にも迫ろうとするイベントだから、
稽古の方も大変です!

和太刀の殺陣のスタイルを内包しつつ、
普段行っているイメージ殺陣の様なものとも違うので、
ここから本番までメンバー全員テンパること必須!

写真は座頭市の稽古風景。

談話室『和太刀』


座頭市といえば最近は香取慎吾くんや、綾瀬はるかさん、ビートたけしさんなどが
映画で挑戦しましたが、やっぱり元祖である勝 新太郎さんのスタイルにこだわり、
その動きの素晴らしさを復刻させたいと思います。
こう御期待!!


次回に続く