嫁さんは

 

『ごめんね…』

 

と何回も発し、顔を私と真正面で合わせても

 

目の焦点が合っておらず、

 

だがその視線は確実に私では無く

 

部屋の天井に吊るされた

 

電気の周りを追っていました。

 

次の瞬間嫁さんが

 

『ごめん入ってくる…』

 

と同時に寝ていた嫁さんは

 

獣のようなうめき声をあげ

 

起き上がる素振り見せた為、

 

私は馬乗りで両手を押さえたのですが、

 

嫁さんの力は普段の嫁さんの力では無く

 

明らかに女性では無い

 

何かの力が入ってました。

 

自分は全体重を掛け抑えるのが精一杯でした。

 

その時そぉいう類いを

 

毛嫌いしていた私ですが、

 

理解するのに時間はかかりませんでした。

 

当時実家暮らしの私なので

 

声を上げれば親の力も

 

借りれたはずなんですが、

 

当時自分の彼女のこんな姿を

 

見せたくない思いと

 

そぉ言う事を世界一嫌っている父親の

 

存在が頭をよぎり声を発せず

 

声を殺しながら押さえていたのを覚えてます。