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檀一雄の私小説的作品です。
 

「新潮」誌上で昭和30年(1955)より20年にわたり断続的に連載されたもので、流浪の作家と彼をとりまく女性たちが描かれています。

 
火宅とは、火事の最中の家のことです。
 
それを「法華経」の中では、家事の最中にもかかわらず、家 (火宅) の中で子供が喜び戯れているのに喩えられています。
 
即ち、人々が実際はこの世が苦しみの世界であるのに、それを悟らないで享楽にふけっていることを云っているのです。
 
改めて読んでみようと買ってきました。