116日夜、札幌のススキノからタクシーに乗った男が、運転手にいいがかりをつけ、大暴れした男は弁護士であったことが報じられまた。
 
「裕福な家庭=善良な市民」「科学者=善人」「弁護士=正義の人」といった、環境や職業による性善説で人を判断する見方は、既に崩壊してしまっているのですね。
 
夏目漱石の『こころ』の中で、
 
「悪人は世の中にある筈がありませんよ。
 

 平生はみんな善人なんです、少なくともみんな普通の人間なんです。

 
それが、いざという間際に、急に悪人に変わるんだから恐ろしいのです。
 
だから油断が出来ないんです」
 
と言う言葉が思われてなりません。