
墨は、煤(すす)と膠(にかわ)で出来ています。
油煙墨と松煙墨とがあり、油煙は油、松煙は松の油分を含んだ木片を燃焼させて煤を採取します。
墨には、唐墨(中国)と和墨(日本)とがあって、煤と膠の混合比は、唐墨が100:60、和墨は100:120となっています。
この違いが、作品のタッチやにじみ加減に違いが出てくるのです。
墨は時間がたつ事により、膠と煤が変化していきます。
水分が飛ばされて墨全体としては軽くなり、膠の粘さが減り運筆が軽く、厚みのある黒さが出てきます。
「墨は古いほうが良い」といわれる所以です。
因みに、擦ったときに出る匂いは、香料を混ぜているからです。
最近、墨に興味があり、ここまで調べてみて分かったことを綴ってみました。