オックスフォード英語辞書は、2016年世界の今年の言葉は「post-truth(ポスト真実)」だと発表しました。
「客観的事実」よりも、「感情的な訴えかけ」の方が世論形成に大きく影響するという言葉です。
昨年起こった、相模原の障害者施設での19人刺殺事件とが、頭の中でリンクしました。
こういった事件での報道では、犠牲者の氏名の公表は通例です。
しかし、この事件では犠牲者の氏名を伏せられていました。
「(被害者が)障害者で、事件現場となった施設も特異なもの。家族の意思もあり、そういう判断をした」(当局談)
ということによるものでした。
氏名を非公表としてほしいと願ったご家族のお気持ちは、察するにあまりあり、結果、そのようになりました。
この事が前例となって、今後の報道のあり方が変わるやもしれません。
しかし、こういった家族(遺族)の思いは、障害者への偏見、差別がある(許している)社会に問題があるのです。
差別を見抜く目を養い、差別を見抜き、、あらゆる差別を許さない、差別を助長しない社会にしなければなりません。
感情に流されず、真実を見ていかなければ、本当の意味での心の豊かさは実現しないのではないでしょうか。