
レイモンド・チャンドラーを読み返しています。
『私立探偵・フィリップ・マーロウ』シリーズですね。
物の譬え方が面白いです。
冒頭から、
「将軍はゆっくり口を開いた。まるで失業中のショーガールが最後の無疵のストッキングをはくように、残された力を用心深く使いながら」
「血管にまともな血が流れる人間にとっちゃ、ここはいささか暑すぎる」
「敷き詰められた白いカーペットは、アローヘッド湖に降った新雪のようにみえた」
マーロウは本当にカッコいいです。
台詞の言い回し、女性の扱い方、友情、そして酒。
時に冷酷で意地っ張りで、何があろうと自分を曲げるということをしません。
勿論、マーローのキザなセリフもいいですね。
「タフじゃなくては生きていけない。やさしくなくては、生きている資格がない」
「飲むのなら自尊心を忘れないようにして飲みたまえ」
「さよならをいうのは、少し死ぬことだ」
「ギムレットには早すぎる」(友人テリーの台詞」
しかし、ホントにこんな奴が周りにいたら、殴ってしまいそうですが!