
昨日、帰りの電車の中で読もうと、今売れている、
『言ってはいけない』橘玲著(新潮新書)
を買ってみました。
冒頭に、
「人は幸福になるために生きているけど、幸福になるようにデザインされているわけではない」
という言葉が出てきます。
それは、事象としての格差や区別、違いの成り立ちを意味づけするのでしょう。
そして、それをデザインしているものが、「進化」であると論じていくらしいです。
まだ読んだわけではないのですが、全体の印象としては、「こじつけ」って感じがします。
ところで、
「人は幸福になるために生きている」
って言いますが、誰の幸福を求めているのでしょうか。
多くの人は、自分の幸福を求めているのでしょう。
では、その幸福を阻害するものが現れたらどうでしょう。
その時には、不幸を他人に押しつけてでも自分の幸福を求めようとします。
ということは、幸福を求める人の数が多いほど、多くの不幸を押しつけられているという事じゃないでしょうか。
自分の幸福を求めることは、他人に不幸を押しつけている。
仏教でいう、
「顛倒の妄想」(非常に愚かな人生を生きているにもかかわらず、それを確かなもの、正しいことと思い込んでいること)
というのは、このことかもしれませんね。