親戚の元某大学学長は、今は某学園の理事長をされながらの隠居生活をなさっています。
 
やはり学者なので難しい本が書斎を埋め尽くしております。
 
先日、長い間お話しさせて頂きました。
 
「小説などお読みになりますか?」
 
「はい、よく読んでおりますよ」
 
「どのような物をお読みでしょうか?」
 
「そうですね。今は夏目漱石を読んでおります」
 
「へぇ、漱石ですか。今朝日新聞に連載されていますね」
 
「そうですか。私は新聞を読まないものですから知りませんでした」
 
「新聞を取られてないのですか?」
 
「私が学長をしていたとき、毎週のように記者会見をしていたのですが、あんな記者達が書いた新聞なんて読む気になれません」
 
「そんなもんですか」
 
「現代作家はだめですね。芥川賞作家なんてだめでしょう。
 
川端康成以降、まともな小説家は出ておりませんね」
 
「映画などはご覧になりますか?」
 
DVDを買ってみています。私は古い映画が好きなんです。あの時代の家族関係であるとか、家族の言葉遣いがいいですね。
 
今は、原節子のDVD30枚セットというのを買って観ています。
 
原節子と小津安二郎監督がとてもいいです」
 
 
と、こんな話をうかがいながら1日ご一緒させて頂きました。
 
とてもためになりました。