
昨日、知人(老爺)から、珍しいものがあるから持って返ってくれと言われた。
濃い赤色で、シワが寄っており、見たより軽く、いい香りがする。
彼曰く、
「屋久島から毎年送ってくれるものなので、おすそ分けです」
何かと訪ねると、
「屋久島のトケイソウの実で、これは天然のものなんです。
まぁ、こちらのアケビみたいなもので、二つに切って中のタネの周りを食べるんですよ」
と言う。
「これは珍しいものを。初めて見ますよ」
と戴いて帰った。
帰りのながらふっと思ったのであるが、こんなの見たことないが、何かに似ている。
そうだ、この匂い、パッションフルーツの匂いだ。
早速パソコンで調べてみると、屋久島は、パッションフルーツの産地で、パッションフルーツはトケイソウ科トケイソウ属なんだそうだ。

切ってみた。
やはり思ったとおりだった。
老爺が珍しい果実だといったものは、単にパッションフルーツが、しなびただけのものだったのであった。
今度老爺に会ったら、
「珍しいものだった。とても美味しかった」
って、お礼を言わなければならない。
追伸、以前知り合いの老婆から、ピスタチオを、
「カリフォルニアにいる息子がぎんなんを沢山送ってくれたのでおすそ分けです」
と言われて戴いたことを思い出した。