昨夜聴いた、いい話です。
童謡『七つの子』(野口雨情作詞)
「からす なぜなくの からすはやまに
かわいななつのこがあるからよ
かわい かわいとからすはなくの
かわい かわいとなくんだよ」
「ななつのこ」は、幼女から少女になる七歳の女の子のことである。
野口雨情は、2歳の娘を伝染病で亡くしている。
その頃書いた『シャボン玉』には、
「シャボン玉飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた」
と唱(うた)い、
「シャボン玉消えた
飛ばずに消えた
産まれてすぐに
こわれて消えた」
とその命のはかなさを唱っている。
そして、
「風、風、吹くな
シャボン玉飛ばそ」
と唱わず(願わず)にはおれなかった。
丁度その子が、生きていたら七歳であったのあろうか。
「やまのふるすへ
いってみてごらん
まるいめをしたいいこだよ」
と唱ったのである。