寒くなってくると鍋があったまりますね。
鍋料理は昔から有るように思いますが、鍋が料理として確立されたのは、わずか200年ほど前の、江戸時代末期なのだそうです。
日本では、ひとつひとつ料理を皿に分ける文化であり、皿数や盛り方も身分によって異なりました。
又、家庭でも主人と他の者とでは、食事の場や時間さえ別でした。
同じものをみんなで一緒につつく(食べる)ということはなかったようです。
日本の農村文化には「囲炉裏」がありましたが、鍋はそこから出てきたのだという説もあります。
湯豆腐、おでん、すき焼き、しゃぶしゃぶ、ふぐちり、あんこう鍋、カニすき、シャモ鍋、水炊き、チゲ鍋、キムチ鍋など様々な種類があります。
中国の海鮮鍋、フランスのブイヤベース、スイスのフォンデュ等々。
寒い時期はやっぱり暖かい料理がいいですね。
「鬼平犯科帳」「剣客商売」等の著者である食通池波正太郎は、小鍋を好んでいました。
中でも、小鍋を差し向かいで食べるのが「粋」だというのです。
私も同感です。
小料理屋の小上がりで、二人でいただく「きじ鍋」がいいですね。