昨日(15日)、今年も閣僚三人を含む多くの国会議員達が靖国神社に集団参拝をした。
彼らは、内外の摩擦、批判を無視してまで、靖国神社に参拝するのか。
答えは簡単明瞭、「票がとれるから」である。
彼らは、ことさら8月15日という日に、この神社に参拝していることを、広く世間にアピールしたいのである。
「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」いう会まで作って。
(まぁこれは、みんなで参れば怖くないって事でしょうが)
参拝することで失う票よりも、「日本遺族会」などから得る票の方が多いということである。
ところが、246万6千余柱の英霊を御祭神として祀っている靖国神社自身に於いては、8月15日は何の意味も持たない普通の日なのである。
神社であるから祭典を催すが、その時の拝殿幕は紫のものを用いる。
しかし、8月15日は普段と同じ白い幕である。
同日を終戦記念日というが、世界的見地、及び国際条約等からいえばそうとは言えないのである。
議員達は平和を願い「二度と過ちは繰り返しません。あなた達のような犠牲者はもう決して出しません」と誓い、拝礼すると言うが、靖国神社に於いては、戦死者を英霊として祀ってあるため、犠牲者として慰霊をする場所ではないのである。
あくまで、「あなた方は尊い、日本のために素晴らしいことをして下さった、よくぞ戦って死んで下さった。今後事あるときはあなた達の意志を受け継ぎます」と名誉の戦死と顕彰する場所なのだ。
靖国神社は、「怨霊鎮魂」の神社ではなく、「奉慰顕彰」の神社なのだ。
「日本のために犠牲になった人達の為に、哀悼の誠を捧げるのは当然のこと」
「靖国神社参拝は、我々の信教の自由だ」
というなら、自分の宗教の神社なり寺院に毎日参れば良いではないか。
そんなことも分からないのか、ともかく、靖国神社に参拝するような議員に一票を投じるどころか、決して信用する気にはなれないのである。