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短編小説集「女のいない男たち」村上春樹著(文芸春秋)が18日、全国一斉に発売されました。
 
当然買って早速読みました。
 
冒頭作品の『ドライブ・マイ・カー』は、2013年に文藝春秋で発表された短編小説で、読者に誤解させる表現があったとして、北海道・中頓別町の町会議員が抗議していました。
 
文中の、
 
「小さく短く息をつき、火のついた煙草をそのまま窓の外に弾いて捨てた。たぶん中頓別町ではみんなが普通にやっていることなのだろう」
 
という部分が、町への偏見と誤解が広がるとし、町議会の臨時会でこの問題を議題とするよう求めましたが、「議会としての決議には馴染まない」という理由で、却下されたようです。
 
 
これについて村上氏は本書まえがきで、
 
「実際の地名について、地元の方から苦情が寄せられ、それを受けて別の地名に差し替えた」
 
と明記しています。
 
 
あくまで小説(作り話)なので必ずしも真実である必要はないと思いますが、村上氏は素直に変更しているのです。
 
 
私はこのスタンスに敬意を払うものであります。
 
 
自分がしたことで誰かが傷ついたり、不快感を与えたならば、それを認め、謝罪の有無は別にして、差し控えねばと日頃から思っているからです。
 
 
 
ただし、タイトルの「女のいない男たち」には共感できませんね!(笑)