
あの村上水軍に娘がいたなんて!
「村上海賊の娘」上巻(和田龍著)を読み始めました。
石山合戦で、織田信長に兵糧攻めをされている大坂本願寺(1576年)に十万石の兵糧を海路運ぶ事になった村上海賊の物語である。
(瀬戸内海に村上水軍(海賊)は実在していた)
小説の中では、村上海賊当主に景(きょう)という娘が主役である。
この娘、嫁の貰い手のない悍婦(おてんば)にして醜女(ブス)なのであるが、中々ステキな女なのである。
というのも、当時の美女は、顔はのっぺりとし、ふっくらとした頬で丸顔、、目は細くおちょぼ口、色白で太り気味というものであった。
そかしこの村上海賊の景姫は、身の丈六尺(180cm)の細身で、容姿は次のようである。
「貌(かお)は細く、鼻梁は鷹の嘴のごとく鋭く、そして高かった。
その目は眦(なまじりー目尻のこと)が裂けたかと思うほど巨大で、眉は両の目に迫り、眦とともに怒ったように吊り上がっている。
口は大きく、唇は分厚く、不敵に上がった口角は、鬼が微笑んだようである」
まさに、現代の超美女ではないか。
まだ読み始めだばかりであるが、著者が和田竜氏ということで、時代考証もしっかりとしていることであろうから、彼女の姿を思い描きながら、読み進めていきたい。
(註)石山合戦(いしやまがっせん)は、10年戦争ともいい、元亀元年9月12日(1570年10月11日)から天正8年8 月2日(1580年9月10日)にかけて行われた浄土真宗本願寺勢力(一向一揆)と織田信長との戦いである。当時の大坂本願寺は、現在の大阪城の場所にあったとされる。