今年も、読書100冊が目標でしたが、バタバタすることが多くて読書に時間を割くことが出来ませんでした。
恒例の読んだ中でのベスト10の発表です。
第1位 「にぎやかな天地」 宮本 輝
第2位 「約束の冬」 宮本 輝
第3位 「原発ホワイトアウト」 若杉 冽
第4位 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 村上春樹
第5位 「解錠師」 スティーブ・ハミルトン
第6位 「ロング・グドバイ」 レイモンド・チャンドラー
第7位 「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」 村上春樹
第8位 「靖国の深層」 三土修平
第9位 「酒呑みの自己弁護」 山口 瞳
第10位 「大いなる眠り」 レイモンド・チャンドラー
宮本輝の小説は、以前から何冊は読んでいました。
「水のかたち」は特に人間の優しさ、順風に流れていく人生が描かれ、温和な文章は、読んでいてとても心地よいものでした。
その延長線上で上位2冊を読みました。
人間の大いなるつながり、時間の流れの一貫性を通して、彼の人間観、人生観が色濃く表現されています。
それは、共感でき、気持ちよく私の中に入って来ていました。
しかし、読み込んでいく内に、何かしら違和感を感じるようになりました。
作家宮本輝という人間そのものへの違和感です。
そして、それが何だかはっきりと分かったのです。
彼の持つ人間観そのものが、私とは立場を全く違にしていたのです。
即ち、自己を肯定的に見るか、否定的に見るかの違いでした。
好きな作家であるのですが、どうしてもそぐえないことなので、今後彼の作品を読むことはないでしょう。
残念です。