世の中には物語のような事があるものだ。
60年前の赤ちゃんの取り違えにより、本来裕福な家庭で育てられるはずが、生活保護を受けながら、女手一つで育てられた。
中学を出て、町工場で働きながら夜間高校を卒業し、現在はトラック運転手をしている。
一方、実の親は経済的にゆとりがあり、誤って取り違えられた子は何不自由なく私立高校から大学へと進学し、上場企業へ就職した。
この度、取り違えた病院経営者に対し、裁判所は、慰謝料として3800万円を支払うよう命じた。
まるで、「王子と乞食(少年)」のような話だ。
しかしどうだろう、貧困家庭に引き取られた方は、当然損害賠償請求は当然であろう。
もう片方は、本来貧困家庭で育てられるはずであったが、取り違えられて、裕福な家庭で育てて貰うことが出来た。
・・・取り違えに、感謝すべきなのであろうか?
「人は生まれによって尊いのではない。行いによって尊いのである」(釈尊)
という言葉が思われてならない。