都議選は、自民公明の圧勝で終わった。
アベノミクスという経済優先政策が支持されたのだろう。
私は、若い頃は、とても貧乏だった。
って言うか、学生時代はお金がなかった。
周りにいる友人達も、そんな連中ばかりだった。
今、当時の連中が集まって、貧乏自慢大会をすれば、誰も負けないであろう。
でも、お金がないことが不自由だと思ったことはなかった。
お金は欲しかったけど、なくても結構楽しくやっていた。
そして、お金を儲けようとは思いもしなかった。
それよりも、今の大人達はダメだ、体制を変えよう、社会を変えよう、みんな自由で幸せな社会を作ろうって考えていた。
みんな、そう考えていた。
ジョン・レノンも、チェ・ゲバラも、きっとそう考えていた。
今、参議院選挙を前にして、政府は体裁を繕いだしてきた。
少し前まで、タカ派の人達が元気に尖閣問題、竹島問題、憲法改正等、右傾化傾向を絶叫していたのに、声が小さくなった。
橋下氏が強気の右発言をしたら、右の石原氏までがそっぽを向いた。
近頃政府は矛先を変えて、経済政策中心に繕い、国民生活の経済的豊かさを強調している。
そのために、事もあろうに経済政策「アベノミクス」の第三の矢としての成長戦略に、原発再稼働への決意と原発輸出への強い意欲が盛り込まれた。
安倍首相は、原発輸出の「トップセールス」にまい進している。
国民の豊かさ、幸せを、経済(好景気)にすり替えている。
これは、政府のみの考え方ではなく、多くの日本人がそう考えているのであろう。
お金があればいい生活が出来ますよって、耳元でささやかれているのだ。
危ない、危ない!
別に反体制を叫ぼうって言うんじゃない。
反体制を叫んで体制を変えてみたところで(政権交代)、結果がいかに空しいか、経験したばかりではないか。
かつて言っていた体制なんて、どこにもありゃしないんだから。
不足があっても、辛抱しても、豊かな生活があることをみんなで考えてみようじゃないか。
人間として、人間らしい生活を求めようじゃないか!
《 少欲知足 》