人間見た目が9割などという本がヒットしたり、そういう思想が横行している。
 
男性化粧品が売れ、自分を装い、着飾ることが女性の特権という時代はとうに過ぎてしまった。
 
女性においては、世界一厚化粧というレッテルを貼られてしまっている。
 
確かに日本の女性は厚化粧である。
 
外国人女性は、ファンデーションすら塗らず、顔のウブ毛が光って見えている。
 
 
自称社交家の私は、多くの女性男性に出会うが、
 
「何だか冷めちゃった」
 
「何だかつまらなくなっちゃった」
 
と、友情、交友を持続することが出来なくなることが多々あるのである。
 
その「何だか」をよくよく考えてみれば、自分もしくは相手が、うわべだけにとどまることが出来なくなったときに「何だか」と感じてしまうようである。
 
 
一方、お互いに文句を言い合いながらでもいつまでも続いているに友人も多くいる。
 
その彼ら彼女らの共通点は、何なのか。
 
性格の善し悪し、相性の良し悪しにかかわらず、決してつまらない人間ではない何かを持っている。
 
その何かが飽きないから永遠の友人なのである。
 
 
その何かとは、何か。
 
 
それは、内実の教養とでもいうべきものである。
 
そしてそれは決して知識というものではない。
 
その内実の教養こそが、真の人間的魅力なのである。
 
 
そう思えば、近頃は見た目ばかりにとらわれて中身のない人間が多いようであり、友や恋人に次々と去られて、自分の宿命に悲嘆しているようである。
 
 
私のどこが気に入らなかったのかしら、と。
 
私には何一つ落ち度がないのに、と。
 
 
 
しかし、まさか面と向かって、
 
「君はつまらない」
 
とは到底言えるわけがないのである。