先日、原発がある13道県の議長の意見交換の場で、原発再稼働を求める声が相次いだ。
それに対して、自民党の通産官僚出身の議員は、
「再稼働を一切認めないやり方では、国の将来を誤る。」
と応じた。
だが、福島県議長は、
「自己を責任を持って収束させずに稼働させるなら、退席する。あなた方と一緒に議論することはできない。」
と部屋を出た。
「福島県連は、全員が稼働反対。ああいう会合には耐えられない。」
と憤りを記者団にぶつけていた。
沖縄基地問題では、地元は反対。
原発再稼働問題には、地元は賛成。
原発がある13の道県は、今回の事故があった福島以外は、被害者意識が全く欠如しているに違いない。
そこには、目先にぶら下げられた巨額の助成金に目が眩(くら)んでいるということがあるのだろう。
国や自治体は、今回の福島を教訓にして、地震、津波対策は万全を期すというが、そんなことは無理である。
隕石が降ってきたらどうするのであろうか。
又、「想定外でありました。」を繰り返すのであろうか。
ブレーキのない自動車は、決して走らせてはいけないのだ。
欧米の多くの戯曲や文学作品において、悪魔に魂を売って幸福を得ようとした者の結末は、必ず悲劇なのである。