今日の朝日新聞の天声人語に、
【 憎(に)っくき蚊をののしるユーモラスな一文が子規にある。
「汝の一身は総(すべ)てこれ罪なり、人の血を吸ふは殺生罪なり、蚊帳の穴をくぐるは偸盗(ちゅうとう)罪なり、耳のほとりにむらがりて、雷声をなすは妄語罪なり……」。
いや、笑ってはいられない。 】
とありました。
仏教に、教えに背く五つの悪事があると云われています。
その五つとは、殺生(せっしょう)・偸盗(ちゅうとう)・邪淫(じゃいん)・妄語(もうご)・飲酒(おんじゅ)です。
又それは五戒ともいい、、在家の信者が守るべき五つの戒(いまし)めとも云うのです。
殺生とは、 生き物を殺すことで、仏教では最も重い罪の一つとされる。無益な殺生をしたり、みだりに殺生をしてはいけないということ。
偸盗とは、人のものを盗むこと。
邪淫とは、配偶者でない者との性行為であり、してはならないよこしまで、節度のない性行為のこと。
妄語とは、嘘をつくこと。又、不実な言葉を言うこと。
飲酒とは、酒を飲むこと。
飲酒とは、酒を飲むこと。
しかし、これらのことは、生きていく上でどうしてもしてしまう、又、しなければ生きていけないのが人間でありましょう。
だから、してはいけないと言うことではなくて、してしまうことに罪の意識を持てと戒めているのでしょう。
そういう欲望を肯定しようとし、我良しとする、自己中心の者達が、お互いを謙虚に反省していくところに、「和」の世界が開けていくのではないでしょうか。