以前ブログに、

「人間って、絶対に他人のために泣いたりできないんだって。

誰かが死んで、それで悲しくなって泣いてても、それは結局、その人がいなくなっちゃった自分のことがかわいそうで泣いてるんだって。

自分のためにしか涙が出ないんだって。」

って、書いたことがあります。


しかし、そうでない時もあるんですね。


親友が突然亡くなり、呆然となりました。

彼の人生には、人に言えない、辛抱しなければいけない事があまりにも多すぎた。

端から見てて、それに耐えていた、辛抱強い彼が可哀想でした。

そんな彼が、突然、老いた母を残し、ひとり死んでいったのです。


そんな彼が、可哀想で、哀れで、悔しくて、今度ばかりは、心底、自分を度外視して、涙しました。


人間って、他人のために泣いたり出来るんだと思いました。



しかし、後でよくよく考えてみると、他人のために泣いた自分の立つ位置は何処だったのか。

高見から他人を見て、哀れに思い、可哀想に思っていたんじゃないだろうか。


凡人って云うものは、所詮こんなものか。

少しぐらいは、 他人をあわれみ、悲しみ、助ける心があるように思っていましたが、とんでもない思い違いだったようです。