故本多静六東大教授(日本初の林学博士であり、造園家)は、赤貧の中から身を起こし、独自の処世術で大富豪になった。
 
その殖財術とは、定収入の四分の一を貯金し、臨時収入の全額を貯金する。
 
当時は貯金の金利は数パーセントあったから、まもなく生活は楽になった。
 
そのうちお金が貯まるにつれて知恵も伸びて、堅実な投資を繰り返し、所属税務署管内で納税額第一位にもなった。
 
博士の考えでは、「安い給料でもその四分の三で生活できるはずだ。」と言うのである。
 
初任給二十万円の青年は十五万円で生活できるように工夫する。
 
ボーナスも全額とは言わないが四分の三は貯金する。
 
数年後には株式投資できる。
 
十年すれば不動産投資も出来る知恵も育ってくる。
 
 
同じ給料で始まったものでも、五十歳になってもピーピーしている者もいれば、家を建てている者もいる。
 
本多氏によれば、不思議でも何でもない。
 
それは、天引き貯金をやったか否かであろう。
 
『 金は良き召使い、しかし悪しき主人 』