その次が、借金トラブル、そして、最近増えている相談が、遺産相続の問題です。
親の遺産を巡って、親子兄弟が争うケースが増えています。
遺産目当ての争奪合戦ですね。
そして、親族でありながら、絶縁状態になったりもします。
それも、目をむくような額でなく、たかが知れてるものなのですがね。
人間関係より、少しでも多くのお金を選択するのですよ。
松下幸之助といえば、立身出世の見本のような人物です。
町の小さな電気屋からスタートして、一代で世界最大のメーカーを作り上げた人です。
関西出身の彼は、その最後まで東京に住もうとはしなかったし、東京に本社を移動する企業が多い中、松下電器の本社は大阪のまま。世界の松下でありながら、東京人には、ちょっと親近感の薄い会社でもあったかもしれません。
しかし、そんな松下幸之助と、東京の名所の浅草の雷門とは、深い縁があります。
というのも、雷門は、天慶5年(942年)に創建された後、何度も焼けてしまい、江戸時代だけでも3度消失。今の雷門は、昭和35年に95年ぶりに再建されたものですが、その時に寄進したのが、ほかならぬ松下幸之助なのです。
そんな松下幸之助の遺産は、2700億円といわれています。
2700億円がどのくらいのお金なのか想像も出来ません。
100万円が約1cmの札束です。
1000万円で約10cm、1億円がその10倍ですから、ちょっとしたスーツケースが一杯になりますね。
そのスーツケースが2700個ですから、広い部屋でも詰め込んだら一杯で入りきらないかもしれません。
人生90数年でそれほどの富を手にしたのです。
しかし残念ながら、死んだら1円も持って行くことが出来ませんね。
考えてみたら、むなしいですね。
可愛い子、孫達のために残してやりたいと、なまじっか少しばかりの財産を残したために、その可愛い子供、孫達が喧嘩をしなければならないなんて、罪のタネを置いていくだけかもしれません。
いっそ、「財産は全て、お寺に寄付をする。」って云う遺言を残しておく方がいいかもしれませんね。