突然の相談
『相談したいことがあるんだけど。明日か明後日、時間ある?』
Lineで連絡が来たのは、2019年11月20日。
しかも、『会ってから話す、母には内緒で』と言うのです。
元々、年に数回、必要な時にしか顔を合わせることがない、私とうーちゃん。
それなのに、急に、しかも相談って何だろう。
まさか、とうとう結婚するとか?
いやいや。まさか、お金の相談? だったら、絶対にキッパリ断らなくては。
翌日、うーちゃんの家を訪ねました。
2年前に引っ越したという部屋に初めてあがり、リビングに移動しながらキョロキョロし、「へえー、綺麗にしてるねー」と振り向くと、うーちゃんは、ポロポロと涙をこぼしていました。
只事ではない、これはまずい、きっと・・・詐欺にあったんだ!(のんき者☆)
「ちょっと待った!」と制止、一旦洗面所を借りて、なぜかジャブジャブと顔を洗い、出してもらったふかふかのタオルで顔を拭き、大きく深呼吸をし、リビングに戻り、『さあ、来い!』とファイティングポーズをとって待ち構えます。
すると、『3日前に、もの忘れ外来を受診したが、認知症の簡易検査の結果がよくなく、総合病院への紹介状を渡された』というのです。
「若年性認知症かもしれないって・・・」と。
私の心の声
(えーっと、若年性?認知症?
どこかで聞いたことが・・・
そうだ、映画やドラマで観たことがある、あの?
最後にヒロインが、そっとみんなの前から消えていき、
次に見つけた時には、大切な人のことを忘れてしまっている、
あの? えっ? どういうこと?
ふざけてる場合じゃなかった!
いや、落ち着け、わたし!)
まずは、うーちゃんの背中をゆっくりとさすり、
「うーちゃん、大丈夫だよ!
とにかく、総合病院できちんと検査をしてもらって。
全てはそれから考えよう!」
と伝えることしかできませんでした。
これは、私自分への言葉でもありました。