森のお墓 | ドイツ古城ウェディングと見本市通訳

ドイツ古城ウェディングと見本市通訳

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昨日は5時45分に家をでて、新幹線に乗ってバイエルンまで仕事に行った。
金曜だったので、ICEはほぼ満席だったが、かろうじて、座ることができた。
帰りはまたローカル線は大丈夫だったが、新幹線だけが遅れた。ドイツ鉄道の評判は散々である。
約3本に一本の割合で列車が遅れる、しかも、割合としては
ICE(新幹線)が最悪だそうだ。
在来線をICEも共有しているからだろうが、本当は人員削減で隅々に渡る点検が不備なのだと思う。

さて、本題にもどろう!
ローマ時代の万里の長城にあたるリーメス見学にいった帰り、
タウヌス丘陵を、中古の我が家の新車?の試乗がてら走っていたら、義理の両親たちが購入したという樹木のある森のお墓を偶然見つけた。
すぐ側にはゴルフコースもある。
小さな駐車場に簡易トイレ、あとは、きのこがりの道と、埋葬の場所になっている森の案内図だけの、簡素な施設。
な~~んにも、なくてただの森。
ところどころ、樹木には、赤や青やオレンジの針金が巻きつけてある。
それぞれの色に意味があるのだろうが、旦那も知らないそうだ。
それとは別に、道とは反対側の幹に、小さなプレートがぶら下げてあり、その樹木の下に眠る方々の名前が記されていた。
義母いわく10人までその下に眠ることができるそうだ。

道端には、わすれなぐさが、あった。
故人を想うベンチがあった。

それ以外は、なにもない。
ただの森。

私は、墓標がないのが素敵だと想った。

大きな木の下に、若い男女が黙って物思いにふけるように座っていた。
きっと、誰かがその木の下に眠ってるに違いないと思った。

鳥の声以外は静寂。

人は皆、土に返る。

その土がこの森を育て、守る。

墓標より、よっぽどいいな。

既得権だらけの日本のお墓業界。
宗教もないのに、どうして???と思うことばかり。

樹木に支払われた費用は、この自然に見える森を守ることに使われるだけ。

私も土に返りたいと思った。




PS
日記を書くにあたり、森のお墓で検索すると、スウェ-デンの世界遺産のお墓が出てきましたが、やはり森の中には墓標がありました。
日本の樹木葬も、このような森でなく、通常の墓地のそばに作ってあり、本当の森ではないようです。



$ドイツ便り



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