世に伝わる通説を実測で確かめるシリーズ
世にあるほぼすべての記事・サイトが冷房時のエアコン風向きは「水平」、サーキュレーターを使用し床から上方向に風を送って「部屋をまんべんなく冷やすことでエアコン電気代節約」になると書いてあります
しかし、これは原理上ありえないので私が思うエアコン電気代節約方法(ウチはこっちで使ってる)と、世で言われてる電気代節約方法の2種類の条件でエアコンクーラー24時間運転した電気代を実測比較します
※ただしエアコンの風向きを下にすると、設定温度より室温が大幅に低くなるので、部屋の地上高0.5mの実測温度が同じになるように設定温度は変えて比較してます
結論:24時間連続運転エアコン電気代比較
①部屋を人がいる下半分だけ冷やす(2025年8月度の1か月測定)
②部屋を上下まんべんなく冷やす(2025年9月1日~5日測定)
各種サイト・記事でエアコンが省電力・省エネになると書いてある条件②の方が
なんとエアコン電気代が1.7倍(70%増し)になりました
しかし通説ってなんなん?いつも思うんだけど
なお、我が家のエアコンは冷房時のリモコンから調整できる風向きは下45度ぐらいでリミットがかかるので、手動で真下に向けてます
条件①の8月度測定結果のブログはこちら↓を参照してください
この8月の電気代測定に続いて、今回の各種サイトでエアコンが省電力になると書いてある方法で追加データを取って比較しました
まぁ常識的に考えて
部屋の下半分だけ冷やす電気代 < 部屋を上下まんべんなく冷やす電気代
ってのは想定した通りでしたが、7割も電気代が増えるとは・・・
上下方向で冷やす体積を下半分に減らすと省エネになるっていう意味がよくわからない方は、5畳部屋と10畳部屋とどっちがエアコン電気代が安いか、考えるまでもなく5畳の方が安いってのをイメージしてもらえればいいかと
部屋の下半分だけ冷やす運用の注意事項
部屋の下半分だけ冷やす運用の場合は、エアコンの設定温度と実測室温にかなり差がついて冷えすぎになるので、
部屋の室温を実測して目標温度になるようにエアコン設定温度を調節してあげる必要があります。
最初の1回だけエアコン設定温度を調節すれば、あとはそのままで同じ室温になります。
うちの場合は床上0.5mの実測室温が24.0℃になるエアコン設定温度は28.0℃でした
部屋が広くてエアコン下向きでは部屋全体が冷えないって方は、エアコンの真下にサーキュレーター(USBファンの安いので充分)置いて水平方向に風を吹かせてください。
部屋の下半分冷やすを維持したまま部屋の横方向全体を冷やせます
リビングだとUSBサーキュレーター(USBファン)が2台必要かも
USBファンっていうのはこういう1000円ぐらいで買える直径10-15cm程度のもので充分です。去年ならDAISOで税込み330円で売ってたレベル。
これらは消費電力が高くても5W、低ければ1-3Wで電気代=0円と思ってもらって問題ありません
3000円ぐらいから買える本格的なサーキュレーターは風が強すぎて能力過剰です
消費電力も30Wぐらいかかります
部屋にいる間、椅子に座ってるか、ベッドに寝転んでるかどちらかの生活パターンの方は生活パターンで部屋の上半分を使うことがないので①の部屋の下半分だけ冷やす冷房の運用でなんの問題もありません
なんらかの事情で立って何かをし続ける生活をしてる方は、頭の辺が少し冷えてないと思います。
キッチン・台所の場合はそもそもエアコンがついてなくて、エアコンはリビングと共用が多いはずなのでエアコンの効きが及ばず、サーキュレーターを使ってエアコンの冷たい風を台所に向けてください
なお冷蔵庫やガスコンロ(又は IHヒーター)は発熱物なので自然とキッチンは暑くなります
少し細かいこと
スマートプラグ(3種)で測定したエアコン連続運転5日間の電力積算値[kWh]実測値
一日平均値:3.59[kWh] ±1%以内・・・3種類のスマートプラグの測定ばらつきは非常に少ない
上記は5日分の積算電力[kWh]なので、30日分は6倍して、
今月の電力単価29.50[円/kWh] (2025年8月利用分、関西電力、従量電灯A)
をかければエアコンのみの電気代になります
測定条件概要
・2025年 真夏 (9月1日0時に測定スタートし5日間継続測定)
・エアコンでRC鉄筋10畳の部屋を実測温度24℃±0.5度にキープ
・エアコンの設定温度はエアコン風向き「水平」で床上50cmの実測温度が24℃となるように設定温度を26.0℃にしている
・冷房モード、風量は「自動」、風向きは「水平」にて24時間連続運転
・USBサーキュレーターおよびUSBファンいずれも消費電力5W以下の小型を4台を
床から天井方向に向けて風を送り、部屋の上下まんべんなく冷やすを実践
・部屋の断熱性:マンションの中部屋(測定部屋の上面、下面、右面は他人の部屋)なので断熱性は一軒家に比べるとかなりいいはず
・積算電力[kWh]が測れるスマートプラグ(3種類同時測定)を使って5日間の電力を積算[kWh]をさせて、1か月の電気代を計算する
なお、9月はほとんど一日中部屋にいる(毎日出かけるが2~3時間)ので24時間連続運転としました
以下詳細データ
5日間の電力積算値詳細
1日ごとの積算電力[kWh] グラフ(9月1日~5日)
9月4日は雨で気温低め、9月5日は台風で気温低めでしたので少し低くでましたが、それを除けばほぼ同じ電力だったかと思います。
日によって大きくずれることはなくこのまま30日間測っても大差ない結果だと推測されますし、なにより電気代が無駄なので本条件の実測を打ち切りました。
いやースマートプラグで電力[W][kWh]測るの楽すぎです
スマホアプリで手元で1時間、1日間、1か月間、一定区間の電力積算値[kWh]が自動計測でいつでも見れますし過去ログも残ってます。過去には有名だったワットチェッカーとかなどでは上記はできないことだらけで不便すぎて一生戻れないですね
電力単価計算 (関西電力、従量電灯A)8月利用分=9月請求分
13423[円]÷455[kWh] =29.50[円/kWh]
細かくは基本料金、1段2段料金とか単価が違う領域があるがそれを考慮すると計算できないので、トータル電気代[円]と利用電力[kWh]からコミコミで電気代単価[円/kWh]を計算した
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さらに細かい詳細
・室温実測値:24.0℃±0.5度キープ(デジタル温度計3台の中央値、地上高0.5m)
精密に測れるデジタル温度計2台を床上0.5mの高さに置いて、24℃になるようにエアコン設定温度を変更しました
※床上50cmの室温=24℃に安定した時、エアコン設定温度=26.0℃
電力測定期間
2025年9月1日0時から5日間
地区
関西中西部(神戸)、瀬戸内気候に近く晴れが多く、雨が非常に少ない、夕立ちもない
エアコンの使用場所
部屋のサイズ10畳(鉄筋RC造、洋間)、中部屋(上下右は他人の部屋であり)断熱は非常に良い、24時間連続運転
エアコンフィルタ
2年に一回ぐらいの頻度でベランダで掃除機で吸ってきれいにしてます。
去年掃除したので今年は掃除してません
記事などでは2週間に1回フィルター掃除した方がいいとか(笑)
そんな頻度でやらなくてもホコリなんか全然たまりませんので
エアコンの風向き
水平
エアコン種類
ダイキンの2010年製(15年落ち)の6畳向け2.2kWのインバータエアコン(インバータ式の一番安いモデル、取付け含めコミコミ5万ぐらい)を10畳の部屋につけてます。一回引越しで据付け直し有(経年劣化と据え付けなおしで冷媒ガスが減り気味で電気代高めかもしれない)
最新モデルならさらに省エネになると思いますが、15年落ちのインバータエアコンの最安値モデルでもこのぐらいの電気代で済みます。
部屋の採光、屋外機の設置場所
・北面に窓一つ(3m×1.5mぐらい)、真北向きなので直射日光は入らない
・屋外機も北面かつマンション廊下設置なので太陽光は一切あたらない
部屋の主な発熱物
①デスクトップパソコン+グラボ+4Kモニター(アイドリング時に100W超え)・・・1日平均3時間~15時間ぐらい電源入り
⇒これの電源がついてるとエアコンの消費電力にかなり影響します
(日々の電気量ばらつきの屋内側の主要因)
②成人男性1名(笑):発熱量100Wと言われている
⇒これも部屋にいるかいないかで電気量ばらつきの要因になります
天候(9月1-5日)
1日~3日まで晴れ、4日は雨、5日は台風(↓の予想と5日は異なります)
測定には気を使って電力積算値の計算が途切れないようにスマートプラグアプリを入れたスマホは電源入れっぱなし、wifi、bluetoothも入れっぱなしで、スマホはこのエアコン電力測定専用として部屋から一切出さず。使ってない引退済スマホをこの電力測定の役目に就役させた。
終わり







