
○ほんの少しだけ不思議な話2
中学三年の頃の話
ある日の夕方、これから引っ越す予定の家が近所だったので、
弟と二人でこっそり鍵を借りて見に行ってみた。
借家なのだが、今住んでいる所よりグレードアップした家にワクワクしながら中に入るが、
雨戸が閉まっているために薄暗い。
引っ越しまで間があるので、まだ電気は通ってない。
そのため何となく不気味な感じの室内、
それでも好奇心が先に立って中を見学してまわった。
「あれっ?」
台所には作り付けの対面式食器棚があるのだが、
その向こうに何かの気配がある。
「あっ誰かいる!?」
弟も気が付いたようだ。
それが居るはずもない人だと気がついた時には全身鳥肌、
「うわーーーー!」と叫びながら家を飛び出すと、
猛ダッシュで家まで自転車をこいだ。
「さっき食器戸棚の向こうに白っぽい女の人いたよね!?」とオイラ。
「うん、いた! 白っぽいお婆さんいた!!」と弟。
ん? お婆さん? オイラには若い女の人に見えた.....
人によって見え方が変わるものなのだろうか?
もちろん子供には拒否権などなく、
半月後、その家に引っ越すこととなる。