マシンについて | 二代目梵天一門 彫和舜

マシンについて

マシンのセッティングって難しいですよね
僕もよく悩みます
色んな彫師さんに聞いたりマシンを見てきました
で、分かったのが結局マシンのセッティングだけ聞いてもその人と同じ様には彫れないって事でした
なぜなら他の要因があるからです
例えば手の動かし方や握り方。 手首で彫る人、指先で彫る人、回すように彫ったり擦る様に彫ったり、、、
また針の種類や組み方 そして使用するカラーの種類ets

これら全てが完全一致しない限り不可能でしょう
結局自分に合ったセッティングは自分で見つけるしかありません
ただそのセッティングを早く見つけるコツはあると思います

まず刺す力はコイルの磁力によりますね
鉄心(素材や容量)と銅線(長さや太さ)が全てを決めます(絶縁体は関係ありません コピー用紙でも問題ないくらいです)
LastGateTattooStudio 刺青師washun
意外と誤解している人が多いのですが鉄心(コイルコア)は上の太い赤線で書かれている部分までがそうです
このコイルコアの容量に対しての銅線の長さ(ラップ数やコイルの長さ)のバランスが重要です
そして磁力は細い赤線で書かれている様にコイルコアの角から後ろに流れます 決してビームの様に真っ直ぐは進みません
そして二つのコイルの磁力がクロスする部分(コイルコアとコイルコアの間)が一番磁力が強く発生しています
コイルが横に並んでいるマシンを見た事がある方もいると思いますがあれはこの原理を生かしたマシンだという事です 
ですが先ほど述べたように鉄心の容量と銅線の長さのバランスの方が重要ですから、そのバランスが良ければショートコイルでもかなりの力を発揮します

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このマシンはライナーやラウンドシェダー、時にはシェダーとしても使っています
確か140Hzくらいだったと思います
ご覧の通りコイルコアの容量が大きい為あまりバランスの良いマシンとは言えません
パワーも本来の力を発揮していませんが用途を選べば十分使用出来るレベルです

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これはカラーに使っています100Hzです 実際かなりの力が出ます もう少しコイルコアの容量があった方がバランスが良いかなって思いますが、まぁ問題ないレベルです
ちなみにバランスの良いマシンだとボルト数を変えるだけで全ての針(5マグ~25マグ)が使えます
なぜかと言うと本当にバランスの良いマシンはボルト数を変えてもHzもDUTYもほとんど変わらないからです
ただ磁力だけが変わるので使う針によって磁力を調整してやれば良いのです

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これは前にも載せた12ラップのマシンです 12ラップとショートコイルの8ラップを比べるのはあまりフェアでは無い気がしますが実際上のショートコイルのマシンの方が力があります コイルコアと銅線のバランスが悪いって事でしょう それでも用途を選べば十分使えます
が、250gあるので殆ど使っていません 指が痛くなっちゃうので、、、

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こいつが一番バランスが良いマシンです 最高200Hz弱まで出しても安定します
普段は大体160Hzくらいに抑えて使用しています コンタクトスクリューをちょっといじるだけですぐ変えられます
本当にバランスの良いマシンは調整の幅が広いのでコンタクトスクリューとボルト数の調整だけで幅広く使えます

まずコイルとフレームのバランスを見ます
具体的に数値で出しにくいので説明しづらいですが、ナショナルや上のオーラマシンなんかがバランスが良いと思います
次にフロントビンディングの位置を見ます ライナー、シェダー、カラーと別けられますが、ライナー向きのポジションが一番セッティングし易いと思います 上から三番目のマシンの様にフロントスプリングを長くしてコンタクトポイントを高くすれば良いだけです 後はキャパシタを変えれば尚良いでしょう
ただしスポルディングの様にビンディングがAバー側に近過ぎるとコンタクトポイントをあまり高くは出来ません

よくスプリングを上下で変えるにあたりどちらを薄くするとか硬くするとか言われますが、それはマシンのバランスで変わりますので一概にどちらが良いかは言えません 実際に様々なパターンで載せ変えて一番安定するのを選ぶべきです 
とにかくいかに安定させるかが重要です
DUTYは出来れば40%くらいで安定するようにすると後々楽です 例えば実際に針を載せて走らせた時もう少し速くしたくなった時にコンタクトを詰めるだけで簡単に速く出来ます これが最初から50%だとコンタクトを詰めた時にあっという間に60%以上になってしまいマシンにかなりの負担を強いてしまいます

ここまできといて何ですが、初心者はまず焦らず一つづつ変えていって見てください
例えばバックスプリングだったらバックスプリングのみを交換してそれ以外は全く触らないで下さい そしてマシンがどう変化したかをよく確認してみて下さい
そしてそれをノートに事細かく書き残して下さい 元々のマシンスペックについて、どこを変えたか、そしてどうなったかを書きます 半年も続ければそれなりに詳しくなるはずです
僕はそうやって覚えました マシンのついてちゃんと勉強しだしたのは2~3年前からです
それまでは薦められたセッティングを訳も分からず片っ端から試してとてもバランスが悪いマシンになって買った時より使いにくくなるって事が良くありました
まぁ今でも分からない事ばっかですけど

と、まぁかなり長くなってしまったので今日はこの辺で
殆ど殴り書き状態なので日本語滅茶苦茶ですね 分からないとこは聞いて下さい