台風3号接近により停班停課が発令された星期三。

台北市周辺では昨夜20時に今日24日の停班停課を発表したことで、今日は公共機関や学校は休みになりました。
企業においては強制されないことから、発令後に仕事のメールや電話が飛び交い、結果として今日の出社はしないことを決定。
明日25日が台風直撃の予報となっていたので、影響がまだ強まらない今日の発令はないという読みが甘すぎたようです。

休みにしないと市民の反発を招くらしく、保身のための苦肉の策とも言われていますが、主たる目的は市民の安全確保。
リスクマネジメントはプロアクティブが原則ですから、うがった見方ではなく、手遅れになる前に行動させた行政の指導力を正しく評価したいと思います。

とはいえ、今年台湾に赴任した初体験の身としては、正直申してピンときません。
出社しなくてよいなら、平日しか営業していない朝食店の魯肉飯が食べられる･･･
もしも休みだったとしても、あの店この店いろいろあるな･･･
まだ雨も降っていない中、近所に朝食を食べに出かけました。

そして初めて停班停課を目の当たりに。
いつも見るお店は軒並みお休み。
春節の時を思い出すような休みだらけのお店ですから、魯肉飯もあの店この店も全部休み。
コンビニとファーストフードが営業しているだけで、オヤジが行くような小さなお店は休みばかりでしたが、かろうじて開いていたお店2軒でサンドと蛋餅を買って帰りました。

普段見ることのない台湾のTVもこんな感じで台風襲来を報じています。

職場への出勤はなくなりましたが、午前に予定していた海外とリモート会議に台風は影響しないので単身宅で会議に参加。
会議を終えたところでお昼を迎え、風雨が強まる夜の分も含め、食料の調達に出かけました。

しかし、ここでも停班停課を甘く見すぎていたことを実感するまで。
バスや鉄道は大方動いているので、ここに来ればいろいろ手に入るだろうと思った台北駅もフードコートのある2階は真っ暗。

小さなお店と違ってデパ地下だったら何かあるだろうと思った三越や誠品生活も軒並みお休み。
地下に降りるとMRT中山駅も閑散。

風雨をしのげる中山地下街もシャッター通り。

何も知らずにこんな日に台湾旅行に来た人は大変だろうな、と思いながら、夜どころか昼もコンビニしかないのか、とあきらめ気味に雙連駅から地上へ出たところ、なんと水餃子屋さんが営業中。

このお店、AM8:30～PM4:15までは三五水餃、PM4:15～PM11:00までは雙連高記手工水餃と名前が変わるだけ？
何度か利用し、未だによくわかりませんが、開いててよかった～と外帯。

水餃子としては普通なのかもしれませんが、普通でもおいしいのが台湾の水餃子。
ありがたく、おいしくいただきました。

その隣にパン屋も開いていたので、念のためにパンもキープしましたが、朝食用のクロワッサンが2週間分くらいは冷凍庫にストックもあるので味見程度です。
ただ、残念なのは野菜系が手に入らない。
これはもう台風なのでしょうがないと割り切り、食物繊維の入ったパックジュースで代用することにします。

そして午後も少しの仕事で切り上げ、それからマンションのジム機器使って運動。
お昼くらいから雨も強くなっていましたが、天候に左右されない室内トレーニングができる環境を存分に活用し、汗だくのヘトヘトに。

それから部屋へ戻ってシャワーを済ませ、一休みしたところで夕飯。
外に食べ物を求めることができない正しく非常時だからこそ、非常食の出番。
ですが、先日スーパーで買ってみた冷凍香蒜椒麻拌麵があるので、ちょうどよい機会と思い、作ってみることにしました。

漢字の印象から、雙月の愛恨椒芝麺っぽさを期待しての購入したものですが、麺とタレだけのシンプルさ。
具も用意しておけばもっとよかったんでしょうけど、シンプルな麺を味わってみました。

刻みネギでもかけたいところですが、ここは台湾、ないものはない。
でも、湿っぽい海苔が残ってたので、刻んでばらしてかき混ぜて出来上がり。

期待した味の方向とはずいぶんかけ離れた味。
なのに、これはこれでうまいぞ。
さすが義美だけのことはあるな、と詳しくないくせに論評したがるオヤジです。

しかし、あまりにもシンプルすぎ。
非常食と保存食も追加します。

他の非常食もそうですが、ちょうど賞味期限も切れたばかりのものがあり、停班停課のおかげで？消費することになりそうです。
ちなみに納豆はカミさんが前に持ってきてくれたものを冷凍していたものですが、残りが1パック。
台湾で売られる納豆はべらぼうに高いし、その割に美味しくないので、またカミさんに頼むつもりです。

食事も終え、片付けも済ませると、再び台湾TV。

明日は台湾全土22縣市で停班停課。
周りのお店が休みだから、このときお店を開ければ自ずと人が集まると考える人がいてもおかしくないように思います。
しかし、日本人感覚で感じるのが現地の人は働きたがらない。
個人店なんてのは、店休日関係なく雨が降っただけで休むなんてのも台湾あるある。
そこに天から停班停課のプレゼントみたいな感じですからね！？

文字通りというか、文字の意味では、仕事も学校も休みのこと。
行政が休みと発令すれば、それに従うのが市民の務め。
繰り返しますが、危機管理はプロアクティブの原則に従うことが肝心ですし、何もなくても壁のタイルや看板が落ちてくるリスクも秘めている街並み
です。
ベランダの鉢植えもそのままというのもあちこち散見されますし、落ちてきた壁材や看板、それに倒木でもすでに被害出ているようです。

行政が停班停課を発令する目的は何か。
明日はこれを踏まえて、単身宅にひきこもりたいと思います。