慶應大学を併願するうえで最もネックになってくるのが「小論文」

 この記事では各学部小論文の難易度と特徴そして勉強ルートを公開します。

 1位が小論文単体としては最も難易度が低いものとなります。

 

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ダントツ1位 商学部

 時間:70分

 形式:実質現代文の空所補充問題と記述問題少々。

    予想配点は大問2つ共に50点ずつ程だろうが、やや大問2の方が配転大きめか。

 難易度:平均点が7割に届くことも少なくない。

 

 慶應商学部の小論文は正式な科目名称は「論文テスト」という。他学部のように小論文を書かせることはなく、大学側が用意した課題文の空所に語句を選択式で入れ、また、数題の用語記述および、20字~30字程度の記述問題がこれもまた数題ほど課される形だ。

 気を付けるべきは大問2番。大問1番は問題如何では満点を狙う事もできるほどだ。そんな大問1と異なり、大問2番はクイズの様相を強める。高校生クイズの様なゲーム感覚を楽しめる受験生には実に楽しい大問だろう。しかし大問2番は本来であれば受験生相当の読解力と中学3年生~高校1年生レベル相当の計算力があれば高得点が可能なものの、数年に一度、23年や19年のように本文内の解読ルールの複雑さや計算の煩雑さが顕著となる事がある。そうなると難易度が上がり、平均点も下がる。以下大問2番の詳細とその年の平均点となる。

24年:64.03/100

23年:57.8/100「アルゴリズムの本文解説に基づいて計算。時間と手間がかかり苦戦」

22年:74.71/100

21年:65.44/100

20年:70.3/100

19年:58.32/100 「暗号解読。本文解説内のルールに基づき、アルファベットを並べる。手間と時間がかかり苦戦」

 

基本的には過去問で7割超えを目指そう。しかし、23年や19年の入試問題には触れて慣れておき、この2か年と同様な感覚を本番で得たらば「平均点は下がるだろう」と大きく構え、動揺の無い心の準備をしておきたい。

 

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2位 経済学部

 時間:60分

 形式:短めの課題文に設問が2題。200字の現代文記述と400字の小論文。

    予想配点はそれぞれ問1(20点),問2(50点)

 難易度:標準。問1は平均的な国立大入試相当の解答レベル。

     問2も400字の小論文は課題文が易し目な事とも相まり、難易度控えめ。

 

 慶應経済の小論文は慶應全学部の中でも難易度は小論文というには異質な商学部を除けば最弱である。

 経済学部を受けないような生徒も3年分だけ練習材料にしてみてほしい「慶應小論文の基礎学習」にうってつけな難易度と良質さを兼ね備えている。課題文の難易度は体感では早慶志望者にとってはMARCH相当だろう。年によっては共通テストよりも簡単に感じることもあるだろう。

 しかし、当学部は小論文の配点が全体でみると格段に低い。70/420の配点は小論文という科目の立ち位置は完全に「守り」の科目である。受験生は英語と選択科目の勉強で攻め、小論文は離されないように守るというのが基本スタンスだ。70/420というのは合格のために大きく貢献する数字ではないが、平均点以下を取ってしまったりと失敗するとしっかり足を引っ張ってくる数字でもある。最小限の労力で必要な点数を確保していくというのが戦術だ。平均点プラス5点以上とれていれば十分だ。最小限の労力で経済学部小論文を攻略したい生徒は「慶應合格塾」での受講を選択されたし。

 

 

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3位 法学部

 時間:60分

 形式:課題文が与えられて要約と小論文が求められる。

    24年入試までは1000字の小論文だったが25年から変更の可能性あり。

 難易度:やや難(課題文が難解な年が多く、課題文の難解さに伴い、要約・小論文共に難易度が上昇)

 

 慶應大学の小論文の中でも法学部・文学部・SFCは課題文が難しいことで有名だ。法学部や文学部では数百字クラスの要約も求められるなど盤石な現代文記述力の完成形まで能力を求められる。また、その記述を可能にする読解力も必要だ。慶應大学は国語が無いと思われがちだが、小論文という科目の中で最上級の国語力を問うているのが現実だ。