高い集中力を見せたものの、得点を奪えず初戦を落とす | 早スポオフィシャルブログ

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関東学生ホッケー春季リーグ 4月14日 東京・大井ホッケー場サブピッチ

王座決定戦進出を目指し、関東学生ホッケーリーグを戦う早大は、開幕戦で昨年の春季リーグで2位に食い込んだ東農大と対戦。格上を相手に粘りを見せたものの、2Qに先制を許すと、最後まで得点を奪えず。4Qにも失点を重ね、0-2で、リーグ戦初戦を落とす結果となった。

 1Qから、早大は高い集中力で試合に臨んだ。5分には、保坂航希主将(政経4=東京・早大学院)がボールを奪うと、ショートカウンターを発動。小林聖(政経2=東京・早大学院)とのパス交換からシュートに持ち込むものの、得点には至らない。逆に10分には、自陣でペナルティーコーナーを与えたものの、体を張った守備で枠内にシュートを飛ばさせず。続く12分にもペナルティーコーナーを与えたものの、ここは相手のミスに救われる形となった。

 

献身的に走り回った齋地勇太(商2=東京・早大学院)


 2Qに入ると、流れは徐々に東農大に傾き始める。2分には金岩祐太朗(政経4=東京・早大学院)がボールを奪われ、ショートカウンターの場面を作られるも、ここは相手のファールに救われる形でピンチを脱した。しかし、続く5分にペナルティーコーナーを与えると、これを確実に沈められて先制を許す。その後、6分、13分と、2度敵陣ゴール前まで迫る展開を作ったものの、いずれもシュートまでは持ち込めず。1点リードを許す展開で、前半が終了した。


この日再三の好セーブを見せた飯島圭佑(スポ3=栃木・今市)
 

 

 3Qも東農大にペースを握られる展開に。3分、6分には、続けざまにチャンスを作られたものの、ここはGK飯島が体を張った守備でゴールを許さない。さらに10分にはペナルティーコーナーを起点に2本連続でシュートを浴びたものの、飯島の好セーブで難を逃れた。すると11分、早大は、右サイドから敵陣エリア内に侵入すると、相手のファールを誘い、ペナルティーコーナーを獲得する。しかし、三浦康太郎(政経1=東京・早大学院)のシュートは相手に阻まれ、ゴールならず。続く14分にもペナルティーコーナーから岩本捷汰(スポ4=大阪・大阪星光学院)がシュートを放ったものの、ここは枠外に外れ、同点の好機を逸してしまう。

プレスをかける小林

 


 4Qに入っても、序盤は早大ペースで試合が進む。2分には、相手の切り替えが遅れた隙を突いて黒田悠磨(政経3=東京・早大学院)がエリア内に侵入。ファールをもらい、ペナルティーコーナーを獲得する。ただ、この場面でも岩本のシュートは相手に阻まれ、得点を奪えず。すると8分、自陣でのボールロストからペナルティーコーナーを与えると、飯島がセーブしたボールのこぼれ球を詰められ追加点を許す。その後も早大は1点が遠く、得点を奪えずにタイムアップ。関東学生ホッケー春季リーグ初戦を落とす結果となった。
 

スクープを決める三浦

 

結果

早大0-2東農大

1Q

早大0-0東農大

2Q

早大0-1東農大

3Q

早大0-0東農大

4Q

早大0-1東農大

 

コメント

原聡監督(昭 59理工卒)

――今⽇の試合を振り返っていかがでしたか

⼒関係は劣勢でしたが、なんとか勝つつもりで準備してきただけに「惜しかったな」と簡単には⾔えず、いろいろな思いが交差する試合でした。よくやったところもありますし、もうちょっとという部分もあります。正直なところやや複雑な気持ちです。

 

――とくに前半は守りの展開が続きましたが、守備ではどのような意識を持って指⽰を出していましたか

ホッケーの技量から考えると、1部(関東学⽣ホッケー春季リーグ)の上位チームは我々より上。これを考えると、1対1ではなかなか勝てないので、こちらが2⼈になって2対1になるような場⾯をできるだけつくりたかったです。2⼈のうち1⼈⽬だけでは、1対1でボールを取ることができませんが、相⼿を追い込むことはできる。そして2⼈⽬が相⼿を仕留める。2 ⼈⽬が難しかったら、3⼈⽬が仕留める。そのような場⾯をつくろうとしていました。なかなか春季のプレシーズンでは、うまくいかない部分もありましたが、きょうはそれなりに進化してきたと思います。

 

――2ヶ⽉前、今回と同じ東農⼤相⼿に0―4で敗れました。その試合と⽐べ、どのような変化が⽣まれましたか

前回の試合は点差以上に差がついて、やられ放題のような状態でした。きょうは守備でボールを奪う場⾯が増えたことが⼤きな変化だと思います。ボールを奪えるということは、そこから攻める回数が増えるということなので。ただ攻めきれないので得点につながらない。それがきょうのチーム状況でした。

 

――攻撃と守備の切り替えでは、どのような部分が狙いとしてありましたか

ボールゲームにおいてはどちらかが攻めている以上、守り側が相⼿のボールを奪えば攻めになって、また逆も然りです。その繰り返しのなかで「いかに得点するか」や「いかに⾃分たちが有利に進めるか」が重要です。技量の差を考えれば、我々のうち1⼈がスーパープレイをすることはあまり無いと思います。それゆえ、我々の狙いはボールを奪って攻めに転じ、2⼈対1⼈という状況をつくること。また、きょうはスクープ(空中にボールをあげること)が何度も決まりましたが、それを含めて2⼈対1⼈の状況をつくり、別のフリーな味⽅の選⼿にボールを渡す。そこからいかにつなぎながらゴールへ⾏けるか、というように考えていました。

 

――次戦に向けて意気込みをお願いします

⽇体⼤さんは新しい戦⼒も⼊っており、⽢い考えで戦うと痛い⽬に遭います。しっかり相⼿がどういうチームなのかを分析し、きょうできたことはまず確実に⾏い、できなかったことをできるように。そういった準備をしていきたいと思います。

 

MF 保坂航希主将(政経4=東京・早⼤学院)

――今⽇の試合を振り返っていかがでしたか

春季リーグ初戦ということもあってここまで準備をしてきました。いいチームをつくることができたので、絶対に勝たなければならない試合でしたが、まず勝てなかったことが⼀番残念です。

 

――守りの場⾯が続く厳しい展開となりましたが、きょうの試合の守備はチームとしていかがでしたか

守備の時間が⻑くなることを覚悟してプレイしていたので、わりと⾃分たちのかたちで守ることができた点は良かったと思います。

 

――粘り強い守備からボールを奪った直後に⼒強いロングカウンターを狙う、といった攻撃が試合中何度も⾒られました。攻撃と守備の切り替えにおいて、チームで考えていたことを教えてください

相⼿の中間に⼊って囲んでボールを取ることと、取った後の⻑いパスやロングカウンターをチームとして練習していました。相⼿のゴールまで迫れたことは良かったと思います。

 

――2カ⽉前に0―4で敗れた東農⼤との試合でした。チームとしてここまでやってきたこと、キャプテンとしてここまでチームを引っ張ってきたことで、どのような変化が⽣まれましたか

キャプテンとしてはふがいないプレイだったと思いますが、後輩や同期の選⼿が⼀番頑張っていて。そのような部分で2カ⽉前よりも⼤きな成⻑を⾒せてくれたところが、相⼿ゴールに少し迫れたことにつながったと思っています。

 

――次戦以降、リーグ戦を含めて意気込みをお願いします

初戦は負けてしまいましたが、リーグ戦は2戦残っています。順位決定戦もあるので、きょうのような悔しい思いをしないようにチームとして頑張っていきたいです。

 

DF 齋地勇太副務(商2=東京・早⼤学院)

――今⽇の試合を振り返っていかがでしたか

次の⽬標である王座決定戦進出に向けて、第1戦で⼤事な試合でした。東農⼤さんとの試合が鍵となっていたので、新体制になってからずっとこの試合のためにみんなで準備してきました。負けて悔しい気持ちでいっぱいです。

 

 

――守りの展開が続く厳しい試合となりましたが、守備ではどのような意識を持ってプレイしていましたか

東農⼤さんは個⼈のテクニックが⾮常に優れているチームなので、粘り強く付いていく守備と、サークルに⼊れさせないよう厳しく戦うことを徹底していて。我慢の時間が続きましたが、声をかけあおうという話をしていました。

 

――守備のあとに⼒強いロングカウンター、という攻撃が試合中何度も⾒られましたが、攻撃と守備の切り替えにおいてチームとして狙っていた部分を教えてください

我慢の時間が続くことは予想していました。それゆえロングカウンターやショートカウンターを使って、ゴールを狙える場所でボールを取る、という速い展開で攻めることをチームで話し合っていました。攻守の切り替えからペナルティコーナーを取ることができたことや、相⼿のサークルに⼊れたことは良かったと思いますが、点を取り切らないとダメだと感じます。しっかり次に向けて精度を上げていきたいです。

 

――2カ⽉前に0―4で敗れた相⼿に0―2という結果となり、チームとしての成⻑もあったと思います。チームとしてどのような変化があったのか教えてください

2カ⽉前に東農⼤さんと戦ってから、チームで⾜りないところと、⾃分たちの強みを改めて話し合い、この⼀戦に向けてみんなで⼀致団結して準備してきました。やはり試合中の声の⼤きさや、攻守の切り替えのスピードは出てきていると思うので、この試合にかけてきた分勝ちたかったです。

 

――齋地選⼿は⼤学からホッケーを始められて、約1年間ホッケー部のなかで練習を積み重ねてこられたと思いますが、この1年間で⼀番成⻑できたところはどのようなところでしょうか

僕は⼤学から初⼼者としてホッケー部に⼊り、チームで⼀番ホッケーが下⼿なので⾛ることが⾃分の強みだと思っていました。ホッケーに関しては、その強みを⽣かせるようにずっと考えてきました。⾃分が⼀番成⻑できたと思うことは、4年⽣が引退してチームに元気がなかったり、声掛けが少なくなるなかで、⾃分が少しでもチームに元気を与えられるよう声を出す意識をしていた部分です。その意識づけに関しては成⻑できたのかなと思います。

 

――王座決定戦進出に向けて、チームとして意気込みをお願いします

まだ終わってしまったわけではないです。王座戦進出に向けてのリーグ戦2試合について、絶対に勝つことができるよう、もう⼀回チームで話し合い⼀致団結して頑張りたいです。

 

 

(記事 林田怜空 中村環為、写真 西本和宏)