春季関東学生リーグ(春季リーグ戦)では7位という結果に終わってしまった早大。このため2部2位の武蔵大と1部残留をかけて対戦した。試合は序盤から早大ペースで進み、前半だけで4得点。後半はなかなかチャンスを活かすことができない試合展開の中、FW宮崎俊哉(スポ1=福井・丹生)がダメ押しの2ゴールを生み出す。終わってみれば6-0と快勝。早大の1部残留が決定した。
一発勝負の入れ替え戦。負ければその時点で2部降格が決まる。試合前には1部8位の東大が2部1位の学習院大に敗れた。このようなプレッシャーを全く感じていないかのように早大は試合開始直後から果敢に攻め続けた。まずは宮崎がシュートを決め1点目。その後、最初のペナルティーコーナー(PC)のチャンスで得点できなかったものの、早大がボールを支配し続ける。中盤にはDF鵜飼慎之介(スポ2=福井・丹生)が1ゴールを、そしてDF田中智大(社3=福井・丹生)がPCで2ゴールをそれぞれ決め4-0で前半を終えた。
後半に入っても試合は早大ペース。ピンチらしいピンチも一度しか無かった。だが、PCではパスミスなどでなかなか追加点を奪うことができない。相手GKの好守備にも阻まれた。中盤には不運な形であったがFW中村拓郎(社2=富山・石動)に対しイエローカードが出され、早大は一時選手が一人少ない状態で試合を続けなくてはならなくなる。しかし、そんな嫌なムードを宮崎のゴールが払拭(ふっしょく)。バックコートからの見事な速攻であった。さらにその宮崎が終了直前にこの日3ゴール目となる痛烈なダメ押しシュートを打ち込み、結果的に6-0で入れ替え戦は幕を閉じ、早大は1部に踏みとどまった。
無事1部残留が決まったが、早大は7位という結果に決して満足しておらず、秋に向けて高い目標を掲げている。リーグ制覇、そして全日本優勝である。その為にこれから修正すべきところはしっかりと修正する必要があるだろう。「今度は挑戦者の立場で、全力で一戦一戦やっていきたい」(羽田康佑主将、教4=奈良・天理)というように、早大はこの悔しさをバネに秋に臨む。
(記事 落合修平、写真 浦井拓也)
◆結果
早大6-0武蔵大
◆コメント
松本剛毅監督(平6年卒)
――きょうの試合全体を振り返っていかがでしたか
一部に居続けたチームとしてのプライドを持って圧倒的な試合をしようと話をしました。6-0という結果だけを見ればそういった試合ができたのではないかと思うので満足しています。
――第一試合で東大が敗れてしまったことによりプレッシャーは感じましたか
一発勝負なので本当に何が起こるか分かりません。そういう緊張感をあえて持ってプレーをしようと話しました。
――試合前、選手たちにどのような指示を出したのでしょうか
具体的な戦術うんぬんよりは、プライドを持ち圧倒的なスコアで勝とうというメンタル面の話をしました。
――前期全体を振り返っていかがでしたか
7位という悪い成績になってしまったので非常にがっかりしているが、一方で今回の経験を糧にし、修正すべきところはしっかりと修正してまた秋に向けて頑張っていきたい。
――夏の間、どのようなことを意識して練習を進めていくのですか
チーム全体としてはもちろん、個々の力も上げていく必要があります。また、技術よりはむしろフィジカルを鍛えるトレーニングを増やしていこうと考えています。
――後期の目標は
前期はこのような形に終わってしまいましたが、あくまでも日本一を目指していきます。
DF羽田康佑主将(教4=奈良・天理)
――1部残留を決めました。きょうの試合を振り返っていかがでしたか
前までと違って、ミスをミスで終わらせないというところはあったと思います。入れ替え戦に出て悔しいという気持ちはみんな持っていたので、そういうところが出ていたと思います。
――ケガをされたそうですが
出られるんですけど、監督にきょうはやめておけと言われたので。出たかったのですが。
――きょうは6得点をあげましたが、攻撃面はいかがでしたか
自分が見た感じではもっととれたかな、とってほしいというのはありましたね。
――リーグ戦を振り返っていかがでしたか
やっぱり悔しい気持ちが一番大きかったですね。勝てた試合もあったと思うので。なんで勝てなかったのかというところをみんなでもう一回話して秋につなげたいと思います。
――これから夏の練習に入っていくと思いますが、どのようなことを重視しますか
夏はフィジカル中心にしっかり走って、体を作ってそこから、春の反省点であったり、これからの課題を見つけて修正していきたいです。
――秋の目標をお願いします
リーグ優勝です。今度は挑戦者の立場で、全力で一戦一戦やっていきたいと思います。
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