小説「そうねえ、早稲田か慶応かな?」(2) | waseda53のブログ

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母親の口癖の
「おまえのお父さんは頭がよかったんだよ!」が幼少の頃から刷り込みされていたせいか、
僕の頭脳のどこか片隅には「おまえのお父さんは頭がよかったんだよ遺伝子」が宿っていると信じて、いつかそのおまえのお父さんは頭がよかったんだよ遺伝子が、まだ本来の機能を発揮できていない僕の頭脳に作用して、僕の成績が一気に学年上位に踊り出るのを楽しみにしていたのだが、
僕の沼田高校での順位は
相変わらず270人中、250番くらいに低迷したままだった!

いろいろ気になって、吉野家の血縁者の進学実績も調べてみたら、
あまりにも大学進学とはかけ離れた実績に気が遠くなりそうになった。
母方の側には大学進学実績は0、皆無だった。
中卒か商業高校卒しかいなかった。

もし母親の口癖の「おまえのお父さんは頭がよかったんだよ!」に母方の血がハイブリッドした場合、どうなんだろうとやや絶望的な気分で、父方の側の進学実績を調べてみた。
ほとんど進学実績らしきものはなかった。

そしてより近い二親等の1955年生まれの姉も
前年に、学習院大学と共立女子大学を受験して0勝2敗で、東京で就職した。
データ的には相当厳しい現実を見てしまった。

挙げ句の果てに
一親等の両親も小学校(現在の中学)しか卒業していなかった。




ある日、本屋で新治が生んだ秀才、深代くんと参考書のコーナーで僕は会話をしていた。

吉野
「なあ、深代!このセキセツ時代っていう本って買う意味ある?」


深代
「吉野、それって蛍雪時代(けいせつじだい)って読むんだぜ!
おまえ、この前も俳優の米倉斉加年(ヨネクラマサカネ)のことを、ヨネクラサカトシとか読んでたよね?」

吉野
「あ、ああ!」

深代
「早稲田行くとしたら、そのくらい読めないと!」

吉野
「漢字読めれば早稲田行けるか?」

深代
「無理!」


女の子にもてたいために始め早稲田大学受験だったが、とにかく前途多難っぽかった。