ついに、今日10月4日(現地10月3日)、MLB ロサンゼルス・エンゼルスのレギュラーシーズン162試合が終了しました。
この最終試合で、大谷選手は1番DHで出場し、第1打席で右翼席に46号ホームランを放ち、有終の美を飾りました。
残念ながら、日本人初のホームラン王には2本足りませんでしたが、ほんとうに素晴らしい1年でした。
「お疲れ様でした!」では軽すぎますよね⁉
以下に大谷選手の今年の成績を振り返ります。
打者としては158試合(公式戦は162試合)に出場し、打率.257、安打数138、本塁打数46、打点100、得点103、盗塁26。
また、先発投手としては登板試合数23、投球回数130回1/3、勝敗9勝2敗、防御率3.18、奪三振数156、被本塁打15、与四球44、与死球10,失点48、自責点46、他に例の?ボーク2、暴投10。
これらの数字は選手1人の数字とはとても思えないスゴイものです。3、4人分の働きだった、といってもけっして過言ではないと思います。
その証拠に、投手として130回1/3、156奪三振、打者として138安打、103得点、100打点、投手と打者の5部門で「100」を超える、史上初となる「クインタプル100」を達成したことからもわかりますよね。
もしかしたら、破られることのない記録かもしれません。まさしく、レジェンドになったシーズンといえますね。
彼にとって渡米して4年目の今年は、二刀流として初めてフルシーズンを戦い抜いたという満足感が一番だったと思います。シーズン中にもたびたび「健康で終えることが目標」と話していましたから。
今年はチームメイトだけでなく、多くのメジャーリーガー、ひいては全米でも注目される選手の一人となって、オールスターゲーム以降、疲労などから状態が悪くなり、タイトルこそ獲れなかったものの、その期待に十分すぎるほど応えたと思います。
シーズン後半戦、打撃も振るわず、遠征などで疲れていた状態でも、投手としてほぼローテーションを守り、さらには100球以上投げた翌日も打者として立つ姿に、「少し休んだら!」と思ったことも何度もありました。
それでも、彼はヒットを打ち、塁に出れば盗塁を狙う、驚いたのは投手として先発していても、果敢にそうした姿勢を崩さないという、これまでの常識を打ち破ったことでした。
そんな中、今年、耳タコだったのは「2ケタ勝利、2ケタ本塁打となればベーブ・ルース以来103年ぶり」でしょうか?
確かに投手としてはあと1勝届かなかったものの、ベーブ・ルースの時代とは、分業制となった今の近代野球、さらに中・南米、黒人選手もいない時代と比較すること自体、まったく土俵が違いますよね。
それで思い起こすのは、2004年、やはり当時も大騒ぎとなった、ジョージ・シスラーの持つシーズン最多安打257本を破ったシアトル・マリナーズのイチロー選手です(最終的には262本)。
そういった意味では、今回の大谷選手といい、人気がずっと下降しているMLBに日本人選手たちは多大な貢献をしていると思います。
そのパイオニアとしては、以前のブログ(3月27日付け)でも紹介しましたが、ロスアンゼルス・ドジャースの野茂英雄選手でした。
1994年8月12日にMLB選手会がストライキ(1995年4月2日まで)を行い、シーズンが中断され、ポストシーズンもなくなり、翌1995年はその影響で、開幕が4月25日となり、人気低迷しかかったところに、野茂選手がトルネード投法として全米で一躍脚光を浴び、MLBの救世主として現れたのです。
また、今年のMLBの注目選手として取り上げた(3月28日のブログ)、ニューヨーク・メッツのジェイコブ・デグローム選手ですが、予想を遙かに上回る成績(登板試合数15、投球回数92回、勝敗7勝2敗、防御率1.08、奪三振数146、被本塁打6、与四球11、与死球1、失点14、自責点11)を挙げていましたが、シーズン後半にケガで戦列から離脱してしまいました。
失点14で、打たれたホームラン6ということは、タイムリーなどでの失点はわずか8‼
自責点からいえば、さらに下がって5ですが。それでも2敗している…。
来年も糸を引くような100マイル(約161㎞/h)超のフォーシームと、95マイル超(約153㎞/h)の高速スライダーを見たいです。
と、大谷選手の今年のMLBでの活躍を振り返りました。
最後に、今年の彼を見ていて一番の印象は何かといえば、それは、「ベースボールを心の底から楽しんでいる姿」でした。
ダッグアウトの中でも、塁上で相手チーム選手との会話をしている様子からも、毎試合、感じられたことでした。そういう姿を見られた私も嬉しくなり、コロナ禍でストレスが蔓延している状況下、大げさではなく何度も救われました。
「大谷選手、楽しい、ワクワクするプレーをたくさん見せていただいてありがとうございました。本当に感謝いたします!」
さて、MLBは実はこれからのポストシーズンが一番面白いのですが、それを語るのはまた別の機会に譲りたいと思います。