2023年12月20日で全路線を廃止し、バス事業を廃業することとなった金剛自動車(金剛バス)の車両を掲載します。金剛自動車は大阪府富田林市を中心に、富田林市周辺の市町村に路線を展開していた事業者で、大手私鉄の系列に属さない独立系の事業者でした。近鉄富田林駅や喜志駅から周辺の住宅地を結ぶ路線のほか、鉄道の通っていない太子町・河南町・千早赤坂村を結ぶ生活路線、金剛山や千早ロープウェイを結ぶ観光路線も運行していました。
しかし、利用者の減少や乗務員不足などの様々な問題があったことから全路線を廃止にすることとなり、この発表があった際には世間に大きな衝撃を与えました。現在は金剛バスとしての営業は終了し、各自治体の主導によるコミュニティバスとして金剛バスが運行していた路線の多くが継承されています。
金剛自動車は西日本車体工業製ボディーの車両を多く導入しており、三菱ふそう製と日産ディーゼル(UDトラックス)製の車両を主力としていました。落ち着いた緑色基調のデザイン、サイドモールの装着、前向き座席に加えて横向き座席(ロングシート)を設置した車内など、特徴ある車両が多数在籍していました。
今回は、主力車種のひとつだった西日本車体工業製96MCボディーを架装した三菱ふそうMPを掲載します。
1604(和泉230 い1604)
形式:KL-MP35JK 撮影場所:富田林駅前
1701(和泉230 い1701)
形式:KL-MP35JK 撮影場所:喜志駅前
1703(和泉230 い1703)
形式:KL-MP35JK 撮影場所:富田林駅前
1705(和泉230 い1705)
形式:KL-MP35JK 撮影場所:富田林駅前
1706(和泉230 い1706)
形式:KL-MP35JK 撮影場所:喜志駅前
1707(和泉230 い1707)
形式:KL-MP35JK 撮影場所:喜志駅前
2003年~2005年にかけて15台が導入された西日本車体工業製96MCボディーを架装する三菱ふそうMP(純正ボディーの場合の車名はエアロスター)は、金剛バスの主力車種となっていました。落ち着いた雰囲気のカラーリングに銀色サッシ、サイドモール、前方と後方に設置されたマーカーランプ、後部の3連式のテールランプなど、特徴的な装備が多く関東ではまず見られない仕様といえます。
車内の大きな特徴の一つとなっているロングシートです。中扉より後ろ側に設置され、混雑時に威力を発揮していました。