おっさんたちの視線のレーザービームをかわしながら澄ました顔で座っていると、診察室から名前を呼ばれた。
しかもフルネームを連呼される。
はいはい、わかりましたよ。
診察室に入ると、いきなり看護師が美人であった。
うわーこれ、一番やなやつ。
美人に促されるままタイツとパンツを膝までおろすと、前に予習していたくの字型に横になる。
後ろから先生の声が聞こえて、問診が始まる。
なかなか不思議な光景だ。
そしてそして、キタ…触診ターイム!
まずはイボさまをつまみ上げられる。
痛いし恥ずかしいしで涙目になる。
そんでもって黄門さま内部の触診だ。
グ、グワーー!!
前回より痛い!いたいいたいいたいー!
時間にしたらまたしても5分ほどだったと思うのだが、悠久の時のように思えた。
起き上がり、先生の話を聞く。
うわ、何この先生。めっちゃ若くてかっこよかったのね。
美人看護師とイケメン医師に、私の黄門さまを見られてたのか…
先ほどのおっさんたちの視線のレーザービームなど全然平気だったのに、急になにもかも恥ずかしく消え入りそうになりましたよ。
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