こんにちは、髙橋尚美です。
 
 
 
以前、『原型』について数回にわたって記事をかかせていただきました。

 
 
 
今回は、そのつづき。
 
『原型の補正』についてちょっとお話してみようと思います。
 
 
 
|原型には、補正が不可欠|
そもそも『原型』の寸法は、バスト寸法を基にした比率で数値を割り出しているので、AさんとBさんが同じバスト寸法であれば、同じ形ができあがります。
でも、AさんとBさんの体型は、同じではありません。
人にはそれぞれ個体差があり、みんなどこかしら違った形をしているのが当たり前です。
なので、最初に作った原型を、個々人それぞれの体型に合うように補正が必要になります。
 
 
 
|まずはよ~く観察してみる|
『原型』のトワルを組んだら(仮縫いのこと)、まずはそれを着てみて、いろんな角度からよく観察してみましょう。
 
 ・自分の体に対して、補正前の原型はどのようにのっているのか?
 ・つれているところはないか?
 ・生地が浮いて余っているところはないか?
 ・衿ぐり線や袖ぐり線は、きちんと自分の体に合っているか?
 ・裾線(ウエストライン)は水平か?
 
などなど。
 

 
 
 
|補正の基本的な考え方|
補正するときの基本的な考え方は、
 
①足りないところは足す。余計なところは削る。
 
②(丈や幅が)短かったら足す。長かったらカットする。
 
③つれていたら切り開く。余っていたらたたむ。
 
この三つです。
どこをどうすれば体にフィットするのか、想像力をフル回転させましょう。
 
 
 
|具体例|
これから紹介するのは、私の友人Yちゃんがブラウスを作った時に、私にいろいろ相談してくれて、アドバイスさせてもらった時の画像です。
この記事をかくにあたり、写真の使用をお願いしたところ、快諾いただいたものです。
 


(私もなんですが)彼女はいかり肩気味&前肩(巻き肩ともいう)で、肩線が体に合っていませんでした。
肩がはっていて、しかも前に出ているせいで、引っ張られています。
 

 
 
 
赤線が本来の肩線ですが、実際は青線の位置に肩線がきてしまっています。

 
前肩(巻き肩)とは・・・肩を前に突き出して肩甲骨ごと肩が前に行っている状態。多くの場合、『猫背』と合わせて見られる。
 
 
 
なので、赤線のところに肩線がくるように、こんな感じに補正。
 
 
 
Yちゃんが実際に補正した型紙を使ってトワルを着用した写真がこちら。
肩の部分がだいぶなじんでいますよね!

 
 
 
 
袖ぐりに余分に縫い代が付いていたので、実際にはこんな風になります(袖ぐり線がショルダーポイントを通るように)。
 
 
 
補正箇所は、体型によっていろいろな場所に生じるし、対応方法もそれぞれです。
 
まずは一度、原型のトワルを組んでみて、実際に着てみてください。
 
そのうえで、どこをどうすればいいのか、考えてみてくださいね。
 
 
 
大切なのは、
 
焦らないこと。
 
一度で完成させようと思わないこと。
 
あきらめないこと。
 
 
 
とにかく、『こうしてみたらどうかな?』と思ったことは、全部やってみるといいと思います。
 
 
 
何度も試行錯誤を重ねて、自分にぴったりの原型をつくってみてください!
 
 
 
では、また~♪
 
 
 
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