「無=(最高の状態)」の内容、感想を紹介していきます。

メンタル系の本はいくつか読んできましたが、分かりやすく、自分でも効果を実感できています!

特にメンタルで苦しんでいる原因は、自分の中でとても腹落ちしました。

私のようにメンタルで悩んでいるが、本を読んでもしっくりこない方におすすめしたい一冊です。

 

 

こんな人にオススメ

  • 不安や心配性の強く、改善に向けた具体的な方法を知りたい方
  • メンタルについて研究や論文などの根拠に基づいた解説を読みたい方

著者の鈴木祐さんは過去に10万以上の論文を読んでおり、論文や研究に基づいて他にも様々な本を執筆されています。

また、よくメンタリストDaiGoさんが著書に帯コメントを書いているイメージがあります。

こんな本

ざっくり言うと「不安や心配性による苦しみを和らげる方法」について書かれています。

よく「心配事の9割は起こらない」という言葉を耳にすると思います。

しかしその言葉を信じて気にしないようにしても、その場しのぎにしかならない人も多いのではないでしょうか?

ここでは精神的に「苦しい」とはどういう状態か、それらにはどんな対策が取れるかを考えられています。

なぜ苦しいのか

筆者は苦しみの最大の原因として、「二の矢」というものを上げています。

一の矢とは苦しみそのもの、二の矢(三、四、五...の矢)とは一の矢から発生するネガティブな感情のことです。

例)

  • 下半身不随になった←一の矢
  • 「これからどうやって生きていけばいいんだよ...」←二の矢

認識した後

苦しみの原因を認識したら、その現実を受け入れます。

受け入れるとは「そういうもの、仕方ないんだ」と前向きに諦めることです。

また、同じような思考が浮かんでこないためのトレーニングとして、以下の二つが上げられます。

  • 停止 考えること以外のことに脳のリソースを使うこと。詠唱や音楽を通してDMNの活動量が落ちた研究もあります。
  • 観察 瞑想。具体的には、二の矢のような思考が出てきたときの自分の感情を見つめること。

印象的だった部分

観察(瞑想)が悪影響を及ぼす!?(p.225~)

実は瞑想に関する研究や調査では、以下のような効果が確認されているのです。

  • モチベーションの低下
  • ネガティブな感情の増加
  • 自己中心的な思考の強化
ただ、これは瞑想を行う宗教の世界では昔から言われており、ごく普通のことなのだそうです。

意識すべき5つのこと(p.228~)

このような影響を軽減する方法として、筆者は以下の5つのことを意識すると良いとしています。
  • 漸進性 瞑想の頻度、強度は筋トレのように少しずつ上げていく必要がある
  • 脆弱性 人の心のもろさ
  • 受容性 瞑想の目的は自分を受け入れること。抵抗のため(嫌な記憶を忘れたい、辛い気持ちから目を背けたい)に行うと逆効果になりうる
  • 縁起性 私は様々な事象の組み合わせによって奇跡的に存在しているものなんだ
  • 超越性 畏怖の念(自然やアートを目にしたときに湧き出てくるような感情)

感想

冒頭にも書きましたが、特に「二の矢」の説明がとても分かりやすかったです。

「二の矢」を意識するようにしてから私は、憂鬱な気持ちが減り、次にすべきことを考えることに集中できるようになりました。

また、瞑想の悪い側面は知らなかったため、とても印象的でした。

 

 

「さいはての彼女」の内容、感想を紹介していきます。

原田マハさんの作品ということで読んでみました。

旅にまつわる短編集で、読んでいて心が落ち着きました。

また、総ページ数も230と、読みやすかったです。

こんな人にオススメ

  • 全てを投げ出してどこかに行きたい方
  • 嫌なことから立ち直りたい方

内容

鈴木涼香は浮気癖のある父を見返すべく起業し、成功します。

ところが父の影響もあり浮気の監視を強めた結果、失恋してしまいます。

恋愛のことを忘れようと、仕事に没頭しようとするも空回り。

涼香は次第にキレがちになり、「有能な秘書」を含め重要なメンバーが退職することになってしまいます。

秘書に頼んだ最後の仕事は、沖縄の一流ホテルでの旅行を手配すること。

ところが予約された飛行機の行先は北海道、飛行機はエコノミー、レンタカーは最もグレードの低いものでした。

感想

どの短編も原田さんらしい、心が温まる小説でした。

どの作品でも主人公はイライラするような状況に置かれていましたが、旅での出会いを通して気持ちを落ち着けていく感じが良かったです。

 

 

「ぼくは愛を証明しようと思う。」の内容、感想を紹介していきます。

小説の中で会話や恋愛について学べて、とても勉強になりました。

本やネットだと知識しか載っていませんが、この本では具体的な会話を通して紹介されているため、使い方が想像しやすかったです。

もちろん小説としても面白かったです。

こんな人にオススメ

  • 異性が苦手な男性
  • 会話や雑談が苦手な方

内容

27歳・弁理士の渡辺正樹は、いわゆる「非モテ男性」。

付き合っていた彼女にブランドのバッグをプレゼントした瞬間に逃げられたり、そもそも恋愛対象から外されていたりしていました。

そんな正樹は、仕事で知り合った永沢さんから恋愛工学という学問を教わり、ナンパを極めます。

路上から始まり街コン、経営者の集まるパーティーまで...

着々と実力をつけ狙った相手を落とせるようになっていった正樹は、予想外の事態に陥ります。

印象的だった部分

  • 素人は単に運任せのギャンブルをするが、僕たちプレイヤーは計算されたリスクを取る(p.312)
  • モデルや女優と話すときは、(略)頭のよさだとかパーソナリティーをほめる。高学歴のキャリアウーマンと話すときは、(略)ときにルックスをほめる(p.326)

感想

具体的な会話の中身まで描かれていたので、会話で何を話したら良いか分からなかった自分としてはとても参考になりました。

もちろんモテるためには他の要素も必要ですし、実際は正樹のように技術を一瞬にして習得するのは不可能だと思います。

ただそのあたりの内容は知識というよりも実践で身につけていくのかなと思ったので、そういう意味では最も根本的なことが描かれているのがこの小説だと思いました。

小説としては、正樹がどんどん意中の相手を落としていくところに、ちょっとした爽快感を感じました。

個人的に就活中の身なので、就活と重ね合わせながら読んでいました笑

 

「ブレイクニュース」の内容や感想を紹介していきます。

社会問題を扱っていますがエンタメとして面白く、気づいたら一気見していました。

 

 

こんな人にオススメ

  • 正義感が強い方

  • ネットの誹謗中傷問題に関心がある方
  • 再生数目当てのYouTuberが嫌いな方

あらすじ

週刊現実の記者・真柄新次郎はある政治家のスキャンダルを追っていたが、上からの指示で中止になってしまいます。

スキャンダルはほぼ裏が取れていただけに、新しく頼まれた取材にも気が進みませんでした。

*

野依美鈴はフリージャーナリストと名乗り、ブレイクニュースというYouTubeチャンネルを運営していました。

自身のSNSに寄せられたDMをもとにニュースについて取材・発信しており、動画には1000万回再生を超えるものもありました。

しかしその取材方法は過激で、小学生に対して十分な説明もないまま自身の動画に顔出しをさせていました。

印象的だった言葉

自分が強いから、優秀だから、人を差別するわけじゃない。自分が弱いから、無能ではないかとおびえているから、人を差別する心が生まれる(p.238)

感想

初めはあまり好きになれなかった野依に、読み進めるにつれて圧倒されていきました。

特に小学生を顔出しさせているシーンに初めは胸糞悪さを感じましたが、良い意味で出し抜かれた感じがしました。

YouTubeってそんな使い方ができるんだ...って思いました。

また、この小説は2018に書かれたものですが、当時ここまでYouTubeや誹謗中傷問題について書いてるのがすごいと感じました。

最後の問題については結末が描かれない形で終わっていたので、少し残念でした...

 

「心理的安全性 最強の教科書」について、内容と感想を紹介していきます。

人間関係で「何か気まずい...」「自分の意見が言えない」という気持ちになった方にオススメしたい1冊です。

組織をまとめるマネージャークラスの方向けの本ではありますが、家族や友人など全ての人間関係に生かせると思います。

 

こんな人にオススメ

  • 人間関係で気を使いすぎて自分の意見を言いづらかった経験のある方
  • 仕事に限らず、人間関係を円滑にしたい方

こんな本

「心理的安全性=楽しく、和気あいあい」ではない!

心理的安全性は、なれ合いの関係性と誤解されがちですが、自分らしく接することができる環境という認識の方が近いです。

例えば相手の意見が間違っていたら指摘できる、という状況が上げられます。

また、心理的安全性を高めることは、あくまでも手段です。

目的は組織の生産性を高めることなので、心理的安全性ばかりにとらわれないよう注意が必要です。

ここからは心理的安全性を高めるために大切な軸を二つ紹介します。

人に優しく結果に厳しく

筆者は、部下がミスをしたときの対応として人とタスクを分けることが大切だとしています。

例えば「何であなたはまともな文章が書けないの?」という話し方は、その人の人格を否定してしまっています。

「この部分は誤解を招く表現だから、修正してくれるかな?」とすると、どこに問題があったのかが明確になります。

相手起点

何か指摘やお願いをしたいときは、相手がそれを受け入れられるタイミングに話しかけることが大切です。

例えば、相手が忙しく心に余裕がない状態の時にアドバイスをしても、相手がそれを取り入れることは難しいと思います。

また、一度にたくさんのフィードバックを送ることも、どちらかと言えば自分起点になってしまっています。

たくさんのことを同時に言われても全てをこなしきれないため、一日一つのように絞ることで相手も受け入れやすくなるでしょう。

印象的だった部分

「同じ趣味を持つことよりも、人として相手を見て大切にできることのほうが重要なのです」(p.330)

感想

ピョートルさんの本を読んだのは2冊目でしたが、とても読みやすかったです。

割と網羅的に書かれているため、自分にどう取り入れられるか考えながら読んだ方が頭に入ってくると思います。

 

「20代にしておきたい17のこと」の内容と感想を紹介していきます。

私は20代なので読みましたが、内容的に社会人の方にとっては当たり前に感じることも多いかもしれません。

個人的には高校生のときに読んでおきたかったと思っているので、高校生の方にもぜひ読んでいただきたいです。

 

こんな方にオススメ

  • (あえて)高校生~20代の方
  • ビジネス書が苦手な方

各項目は2ページ程度、全体も200ページ程度だったためスラスラ読めました。

こんな本

30代以上の方が思う、20代の時にしてよかったこと・しておけばよかったことについて書かれています。

本書の内容には、著者の本田さんだけでなく様々な方の意見が含まれているそうです。

以下の中で気になるテーマがあれば、ぜひ読んでみてください。

  • 人生最大の失敗をする
  • 大好きなことを見つける
  • 一流のものに触れる
  • 人生を100パーセント楽しむ
  • 死ぬほどの恋をする
  • 一生付き合える親友を見つける
  • 両親と和解する
  • 自分のルーツを知る
  • 才能のかたちを知る
  • 専門分野を持つ
  • メンターを探す
  • 人生が変わる本と出合う
  • 質問力を鍛える
  • お金と時間の管理を学ぶ
  • 没頭できる趣味を持つ
  • 異文化に触れる旅に出る
  • 運について学ぶ

印象的だった部分

  • 作家になりたい人は文章を書くよりも自分がワクワクすることをやるべき(p.24)
  • 上司に言われたわけではないのに自発的にやっている人が成功する(p.51)
  • 無駄なものも振り返ってみると学びになる(p.147)
  • 自分に投げかける質問が自分自身を作っている(p.155)

感想

冒頭にも書きましたが、人によっては当たり前に感じる内容も多いかもしれません。

この本は2010年に書かれた本ですが、社会から求められるレベルは上がっているような気がします。

そのため、現代人から見たら「10代にしておきたい17のこと」と言っても良いように感じました。

 

「chatter『頭の中のひとりごと』をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法」の内容や感想を紹介していきます。

現代社会でのメンタルの悩みに効く内容だったので、全ての方に一読してほしい一冊です!

 

 

こんな方にオススメ

  • プレゼンや人前などの本番で上がってしまい、成果を出せたことがない方
  • 将来のことに対してよく不安に思う方
  • ネットのコメントを見てイライラしたり不安になったりしがちな方

こんな本

脳内のネガティブな独り言(chatter)が及ぼす悪い影響と、それをどう取り除くかについて書かれていました。

chatterが引き起こす問題

chatterによって問題にズームインし、そこに埋没してしまうような思考回路に陥ってしまいます。

こうなるとchatterに脳の容量が使われてしまい、スポーツのような無意識でやる行動がうまくいかなくなってしまいます。

またズームインすることにより多角的に考えられず、一つの考えしか見ることができなくなってしまいます。

chatterの対処法

chatterをなくしていくためには逆に問題からズームアウトする(客観的な視点を得る)必要があります。

具体的な方法としては、自分の状況について一人称ではなく三人称を使って考えることが上げられています。

あるスピーチの実験では、非一人称で考えた人の方が一人称で考えた人よりも恥ずかしさを感じることも少なく、聞いている人からの見栄えも良かったという結果が出ています。

他の方法としては「もし友人が同じ悩みを抱えていたら自分はどうアドバイスするか」を考えることも上げられます。

個人的に印象的だった部分

個人的に印象的だったのは、相談をすることの効果とリスクです。

chatterのもう一つの対処法として、他人に悩みを相談するというものがあります。

しかしこれはやり方を誤ると、効果がないどころかchatterを悪化させてしまうこともあるのです。

というのも、相談することで悩みによる嫌な感情を思い出して終わり、となってしまうケースがあるからです。

相談をすることの本当の目的は、自分を客観視したり経験を一般化したりする(「自分の悩みって普通、みんなが思うことだよね」と思えるようにする)ためです。

こうするためには、聞き手の工夫も必要です。

具体的には、相手の悩みを聞いて信頼関係を気づく+客観的なアドバイスというところまでをセットにすることが大切なのです。

感想

個人的にchatterについては当てはまることが多かったため、とても勉強になりました。

また、求められることが多くマルチタスクになりがちな現代では、chatterに対応する必要性は上がってくるのではないかと思います。

そのため全ての人にとって役立つ内容になってくるのではないかと思いました。

 

関連書籍

この本を読んで勉強になったという方には「自意識と創り出す思考」という本がオススメです。

自意識の強さや「自分とは?」という問いが引き起こす問題について書かれています。

 

 

「私小説」を紹介していきます。

私も私小説を書いていて、個人的に興味があったので読んでみました。

短編集なのであらすじをひとことでまとめることはできませんでしたが、そこはご愛嬌ということで...

 

 

こんな本

9人の作家の方が書いた私小説であり短編集です。

短編なので読みやすく、幼少期から現在まで様々な年代の主人公が出てきたので読んでいて飽きなかったです。

こんな人にオススメ+感想

こんな人に読んでほしい!というものを自分の感想とともに紹介します。

一つでもあてはまった方はぜひ読んでみてください!

「私小説」ってどんなものなんだろう?と思った方

私は私小説と聞くと「主人公のモデルが自分の小説なのかな~」くらいのイメージでした。

ただ、実際に読んでみるとエッセイのようなものや新書のようなものもあり「これもありなのか~」と思いました。

本書の作者の作品を読んだことがある方

私小説ということもあり、ネットでレビューを見ると作者の方をよく知っている方の方が楽しめている印象でした。

私は全員の作品を読んだことすらなかったので、知っていればもっと楽しめたのかもしれないと思いました。

読書ガチ勢の方(?)

レビューを見ると、面白かったと書いている人と難しかったと書いている人に分かれていました。

私はどちらかと言えば後者で、難しいと感じる作品がいくつかありました。

そのため読書慣れしていない方には難しく感じるのかもしれないです。

 

 

「生きるぼくら」のあらすじと感想を紹介していきます。

個人的に原田マハさんの作品が好きで、ふと全作制覇してみたいと思い立ち、読んでみました。

こんな人にオススメ

  • 親の認知症、子どもの引きこもりが不安な方(現在進行形で悩んでいる方にはオススメしないです)
  • 新しい一歩を踏み出したい方

あらすじ

24歳の麻生人生は、学生時代に受けたいじめから引きこもりでした。

母子家庭だった麻生家ですが、ある日唯一のつながりだった母も手紙を残していなくなってしまいます。

残されたのは5万円と数枚の年賀状のみ。

人生はその中でも直感的に選んだ祖母からの年賀状を頼りに蓼科の祖母のもとへ向かいます。

しかし祖母は認知症で、人生の名前すら覚えていませんでした。

唯一の母なき今、他に頼れる人がいない人生は、蓼科の様々な人を頼りながら生きていくことを決意します。

感想

「行動に起こしてみないと何も起こらない」ということは当たり前ですが、この小説を通して改めて実感させられました。

引きこもりも認知症もこんなにうまくいかないのでは...?という部分はありましたが、本書のように色々な人と助け合って生きていけれたら良いなと思いました。

 

「手紙屋」のあらすじや感想を紹介していきます。

小説なのに勉強にもなると話題なことから、喜多川泰さんの本は気になっていたので読んでみました。

手紙が本文の大部分を占めていたので、とてもスラスラ読めました。

 

こんな人にオススメ

  • 手紙が好きな方
  • 読書が苦手な方

個人的には就活中の方にはあまりオススメしません(おそらく「就活はそんな甘くないよ...」と感じると思います笑)。

あらすじ

大学4年の西山諒太は、就活の波に乗り遅れて悩んでいました。

ある日、諒太は行きつけのブックカフェ・書楽で「手紙屋」という店の広告を目にします。

10通の手紙でのやりとりをしてくれるそう。

やりたいことがないと悩む諒太は、手紙屋とのやり取りを通して様々なことを学んでいきます。

感想

就活生の身としては「人の役に立ちたい」とか「起業したい」とかちょっとフワっとしてるんだよな...と思いつつ、小説としては読みやすく面白かったです。

手紙屋の正体が意外すぎました。

手紙屋の過去やなった詳しい経緯について気になりました。