先を唇で優しく包み、対極的に舌では激しく蹂躙する。
「ぁあっ……」
口に含み、喉に当たるくらいまで深くくわえる。
既に蜜は滲み出ている。
自分の唾液と絡めて、はしたなくも音をたてながら吸い、唇で攻めたてる。
「んっ…ぁ…ぁあ…」
視線を上げると、目をぎゅっと瞑り快感を貪っている翔さんがすぐそこにいる。
自分のものも硬度を増してきている。履いているスラックスが窮屈に感じるくらい。
「あぁあっ……ふぁ…?」
不意に口から出して、舌で蜜を分泌する部分を抉るように舐めとる。
あと少しで達けたのに…という顔で見つめる翔はとても蠱惑的で、切なそうに開かれている口に俺はより質量を増す。
「誘ってんの?」
「…ん?」
「可愛い顔、し過ぎですよ」
指を舐め湿らせ、孔にあてがう。
「…んっ」
「痛いですか?」
「ぁっ、だい、じょぶ…」
顔をしかめる翔さん。今日は無理そう…かな。
1本の指でその場所を探す。
「ふぇ……ぁ、ぁああっ」
求める場所に辿り着いた瞬間に大きく喘ぐ彼が愛おしくて、空いている方の手で翔さんの顔を撫でる。そして彼はおもむろにその親指をくわえた。
「…んっ、ふ…かじゅのて、ぁあっ…おいひぃ……」
酔ったように言いながら舌を滑らせる。片手で攻めて、片手は攻められる。
「…ちゅ…んふ……んんっ」
いいところを掠めると、眉根を寄せて俺の親指を柔らかく噛む。
示指と中指を揃えて優しく頬をなでると、溺れていたときの瞳の色は、はっと現実に戻ってきたときのように意識を取り戻し、無意識に噛み付いたことを詫びるように舌先で艶めかしく歯をたてたところをなぞる。
「……んっ…くちゅ…」
親指に夢中の間に、2本目の指を挿入する。
「あぁっ……」
大きく口が開いたときを見計らって手を移動させて、彼自身に手を添える。
濡れそぼったものを手で包み込み、指で孔をまさぐる。
「んぁっ…ぁああっっ…ぁ、あっ…」
強い刺激に声をあげる間が短くなり、混濁する意識の中で、ハッキリと快感だけが形づくっていることが分かる。
このまま溺れればいい。
そう思いながら一層激しく扱きあげ、求めるところばかりを擦る。
「ぁあ、ああぁっ…っ」
「……たーくさん出ましたねぇ」
「………ごめん」
「大丈夫ですよ。
これ、ちゃんと拭いてくれます?」
「ん…ぅ……ふ…」
俺の顔に少しかかったものを、舌で舐めとる。
「シャワー、行きましょうか」
顔を朱くする翔さん。
「…いや、純粋にですけど。
何考えてるんすか」
「っ!!
うるっせ!!」
そそくさと下着を身につけて浴室に小走りで向かった彼の背中を見ていたら、笑いがこみ上げてきた。
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
「かずさぁ」
「はい?」
「…なんて言うか」
「なんで知ってたか、ですか?」
「……ん」
「さぁ?いつ誰に聞いたか、ぜーんぶ忘れちゃいました」
「…ぉまっ…」
「忘れちゃったんです。
忘れたものは思い出せません。思い出す気もありません」
「…はぁ」
「それに隣で居て欲しいひとが、ちゃんと隣にいてくれてますし」
そう言いながら俺の手をきゅっと握った彼を、あのときと同じようにずっと隣で守っていきたいって、そう思った。