下校1984
雨が降る下校時、僕は草むらに隠れ友人が帰ってくるのを待った。
上下紺色のジャージ、顔をタオルで隠し、手には斧。
この時、斧を持った男が次々と通行人を切りつける通り魔事件があったばかり。
僕は友人を「ビックリさせてやろう」と思ったのだ。
しばらくすると、友人が傘をさして学校から出てきた。
2~30mに近づいた時、「おりゃ~」と斧を右手にかざし、突進した。
すると、友人は想定外の行動をとった。
やつは、ひるむことなく、すかさず傘をたたみ銃剣の構えのような格好をして
「オォーー」っと こちらに突進してきたのだ。
こちらは足が止まり、後ずさりもできずにその場にコケてしまった。
斧を捨てタオルを取り「うそ、うそ、うそ、オレ、オレ、ゴメ~ン」
友人は「すざけんなよ。ぶっ殺すぞ!」
本当にやられると思った。逃げる姿を想像してびっくりさせようとした。
友人も「殺されるかも!」と思ったに違いない。
今考えるとシャレにならない
深く反省している。
しかし、あの時普通の人間だったら逃げるはずだ。