腎臓がんの部分切除から、1年が経ちます②
【シーン６】部分切除では、難しいか？
地元の総合病院からの紹介状と検査結果を持って、都内有名大学病院
の泌尿器科を受診する。
医師からの、問診のあと、検査結果からすると、「部分切除は、やはり、血管に近い部分が見られますので、ロボット支援でも難しい」との判断を受けるも、手術日は押さえておきましょう」と
。7月初旬の手術日を予約する。（ここでも2か月後だ）
大きな病院だと、3か月以上待たされるとの情報がありましたが。
「しかし、こちらでの検査をしてから、判断しましょう！」とのことで、ＣＴ、ＭＲＩ検査を受け、結果を5月中旬に聞く。
結果、「部分切除は、やはり難しい位置にありますが、出来そうだ！との見解です」
「但し、手術中に、切除から摘出になるかもしれない、との条件を織り込んでいます。
それでも、よろしいですか？」
ロボット支援の手術は、お腹にいくつかのロボットアームを体内に差し込む穴をあけるだけですので、ひとつのキズは小さく、キズの直りも早いのが特徴です。
私のお腹には、ひとつ、2～３センチの穴が6か所開けられました。
（右の腎臓ですので、おへその右上部から右下あたりに）腫瘍の場所により違うようです。
いまでは、ほとんどがロボット支援での手術になるようです、部分切除も摘出手術も。
ですから、キズを目立たなくしたい、早く仕事に復帰したい、方は、ロボット支援手術を
行っている病院を探しましょう。
ちなみに、私の入院期間と費用は、
手術前日に入院し、術後は3日間の経過観察で退院の、4泊5日でした。
費用は、￥99,000（高額療養費制度利用）で、保証金を￥100,000からの返金で済みました。
【シーン７】 手術当日
手術は、午後2時からの予定です。前日は、夜遅くに、「下剤を飲まされて、手術までに
お腹の中をカラに・・・」当日は、水分以外は口にできません。
お昼になると、手術着に着替えさせられます。午前中は、手術担当医師が様子見で挨拶に、
病棟担当医師が、手術場所を間違えないように、お腹の手術場所に、
黒のマジックで
マークする。そういえば、数年前に、どこかの病院で、腎臓の摘出で、右と左を間違えて、
多額の賠償金を支払ったとか？？ しかも、当日は、医師から看護師から、色々な人が、
何の病気で、どこを手術するか？の確認をして、お腹のマークを見にくる。閉口するぐらいに・・・
【シーン８】手術～
時間がくると、看護師が迎えに来て、歩いて手術室へ向かう。
狭い手術台に自分で、仰向けになる。
「それでは、下着を取りますね～」と看護師が、私のトランクスを脱がして、
「このビニールに入れておきますね～」と。
人口呼吸器の管をくわえさせられ、
「それでは、○○さん、薬を入れますね！
チクッと来るかもしれませんよ～」と。点滴から薬を入れられるようです。
これが、麻酔であるとあとで知りました。
「チクッと来るかな～？？と構えるも、アレ？来ないな～～まだかな～？」と。私。
（？？？？？）
（？？？？？）
「○○さん！終わりましたよ！！ 目を開けてください！！
聞こえますか？？ 返事をしてください！」
「エッ！ハイ！！」
「病室に戻りますよ～」
？？？？ 俺って居眠りしてたか？？ チクッとくるかな？？の、今
ほんの、数秒寝てたか？？？
すごい、恐るべし、全身麻酔！
【シーン９】術後の苦しさ
術後は、すぐに病棟へ戻される。身体には、心電図のケーブル、点滴の管、おしっこ用の管が繋がれている。落ち着きを取り戻し、看護師と話をする。
今！何時ですか？ 「19時すぎです！」
エッ！5時間も手術室に居たのか？当初は3時間ぐらいと聞いていたが？？？
やはり、難しかったのか？？
「手術はうまくいきました、と」看護師。
「部分切除か、摘出か？どちらですか？」
「明日、先生から説明があります」と
麻酔もまだ効いていたので、眠りに落ちる。
そして、夜遅く、妻にメールすると。
「先生から電話を頂いた、時間が掛ったが、希望通りの手術が出来た」との
報告を貰いました。
まだ、コロナの制限があり、手術の立会い、面会が出来ないとのことで、
手術中は自宅待機を言われての、報告でした。
そして、麻酔が切れ始めて、傷口の痛みが出てくる。
術後、深夜に、尿道カテーテル、心電図モニターが外され、手術着からパジャマに着替えさせられる。
「アレ！僕のパンツ
はどこですか？？」
「枕元に、ありますよ！麻酔が切れて痛くなったら、遠慮しないで呼んでください！」
「トイレには、一人で行けますか？」
「大丈夫そうですよ！」
「心配なので、これから、トイレまで往復してみましょう」と、看護師に付き添われて、
トイレまで往復歩く。
身体を動かすと、キズが痛みだす。お腹の右半分が、強烈な筋肉痛に似た痛みと、キズ口の
ピリピリとした痛みが出始め
、痛み止めを貰うが、朝まで、
寝付けず、何十年ぶりかの
ラジオの深夜放送を聞きながら、朝を待つ。
【シーン10】手術翌日
朝が来ると、途端に賑やかになります。
朝の検温から始まり、朝から服用する薬の説明、
病棟の当直医師の回診など、
看護師から、「トイレだけでなく、病棟を歩いて体を動かして下さい。水分を充分に
取ってください！食事は昼食から出ます！」と指示が出る。
お腹空いたよね～ 手術前日の夕食から手術翌日の昼食までの40時間以上も、お茶とか水ばかりだから
ところで、午前中に回診の医師？研修医かな？が来ますが、手術のことを聞いても
カルテを見て、書いてあるものしか答えられませんでした。
詳しい事は、担当の○○医師から聞いたくださいと・・・
そして、お待ちかねの昼食の時間です。
おかゆ、とおかずが数品 「エッ！これだけ？ 猫のごはんみたい？」と
でも、やっと口に味が付いたものが入れられるか？？
早速、スプーンでおかゆをすくい、一口、口に入れて飲み込む。美味しい！
「ああ！ううう！気持ち悪い！吐きそう！」思わず、タオルを探す。
久々に、胃袋に物が入ったので、驚いたのか？？胃袋が受けつけない？
「ああ、苦しい！」お腹は空いているが、胃袋は受け付けない？？
大した量でない、おかゆを恐る恐る口に入れるが、胃袋が困惑してるようだ！
結局、おかゆ半分を残す。
しかし、夕食は、ほぼ完食出来ました。
午後にはシャワーの許可が出て、キズ口の周辺を軽く洗ってくださいと。
【シーン11】退院
結局、主治医の先生とは、入院中に話が出来ずに、退院となりました。
4泊5日の入院期間でした。もう、傷口が痛む程度で、食欲もあり、病棟内も歩き回り、
退屈な頃になってきたので、ちょうどよい退院でした。
傷口は、医療用のボンドで固めてあるので、白く浮いてきたら洗い落としてくださいと。
退院後は、1週間ほど、自宅で療養し、職場に復帰致しました。
仕事の休暇は、入院前日から退院までの6日間、退院後の7日間の13日間ほどでした。
【シーン12】術後の初めての外来
退院後２週間で、術後初めての外来です。
主治医からは、時間が掛ったが、部分切除で行けたこと、術後の問診などがあり、
ガンの生検検査の報告を受ける。
淡明細胞癌グレード２， T1bNoMo ｌｙ０ｖ１
転移や、リンパ節への侵襲はないが、血管内への侵襲が見られるとのこと。
これが、医師としては、少し気になるところらしい、です。
その後、3回の、CT画像検査を行っていますが、いずれも、「所見なし」で、
今のところ、順調です。 しかし、いつ？再発の所見があるか？とても不安です。
今は、自分でできること、免疫力を上げる、体力を維持する、腎臓を元気にする
ことに注意している日々です。