2020/11/11




ERICOです。




きのうはお休み。


ゆっくり台所に立つことが
できたので


こないだ買って
冷蔵庫に入ったままだった
大根を
煮ることにしました。


小分けに冷凍してある
豚肉といっしょに。




半月に切って


面取りして


隠し包丁入れて




かるく透き通るぐらいに
下茹でして


煮汁は
だしの素、しょうゆ、みりん


豚肉を入れて


煮たったらアク取りして




お鍋のフタを
ちょっとずらして


弱い火で
コトコトコトコト




別にむずかしいことは
なんにもしてないけれど


ちょっとしたことを
はしょらずに


ゆっくりと
できるだけていねいに
手を動かして




そうやって出来上がった
大根と豚肉の煮物は


澄んだ煮汁に
豚の脂がつるんと丸く浮かび


大根の表面はつやつやと光り
芯まで煮汁が染み込んで
透きとおって見えて




小鉢に無造作に盛っただけでも
その姿は
とてもきれいでした。


食べるときも
なんとなく
気持ちがフワッと浮き立つような。


そしてやっぱり
そこからは
ていねいにつくった味がしました。


とってもおいしかった。


心と体がほどけていくようでした。






その前に
大根を煮たときは


これらの工程を
たくさん省略して
ものすごく乱暴につくったのでした。


「なんでもいいから取り急ぎ
煮た大根を食べられればいい」


そんな気持ちでした。


そのときのは
びっくりするぐらい
ほんとうにおいしくなかった。


せっかくつくったというのに
あまりの不味さに
気持ちが沈むほどでした。




同じ人間が
同じ台所で
同じものをつくっても


つくり方ひとつで


こんなにも違うものが
出来上がってしまう




煮上がった大根を
もぐもぐとたべながら


「結局ぜんぶがいちいち
こういうことなんだよなあ」


と思いました。




私はどこまで
ていねいに生きられるかしら。








今日はそんなお話でした。


読んでくださってありがとう。


またここでお会いしましょう。








ある日、通勤の道中で。