以下は花形ノベルスチャンネルに記した私小説『風の盆』の一編「チョコと健太」

ここでのボクの名は雨元光幸にしてあります。

http://blog.goo.ne.jp/hanagatachannel/e/83a126fa4a1d2e2d1ca99a3daf45a892

2000年9月20日

暗黒期にあるタイガース戦は見ずにその夜はオリンピックのサッカーを見ていた。ヒデがPK外して日本が敗れてからボクは風呂に入りベットについた。

その頃ボクは慣れぬ着物のセールス、そんな仕事に就いていた。

明日は仕事だ・・早く寝なければいけない・・ところが・・。

日付が変る頃くらいから激しい胃痛がボクを襲った!

ついにそれからは一睡もできずに朝を迎えたが、その朝にはウソのように痛みは消えていたのでボクはなにも食べずに水だけ口にして仕事に赴いた・・もののやはり尋常ではなかった胃痛が気になり病院へ向った。

ボクは胃潰瘍で入院した事もある。また潰瘍だろうか?けど、治まってるし、入院はないだろう。胃カメラかバリウムかどちらの検査受けて薬もらってこよう。それですむだろうと軽く考えていたが・・「肝臓機能の数値が異常です。2週間の絶対安静が必要です。緊急入院ですね」ドクターの一言は衝撃だった。

母の死んだ病院ではなく別の総合病院に行ったのだが、入院となると家から近い方が望ましい。ボクは転院を願い紹介状を書いてもらって4ヶ月以上毎日通った病院に向かう前に身の回りのものだけ持っていくため帰宅した。

「チョコごめん。お前のことはなんとかするから留守頼むね」

「母さん、なんでこんな目に遭わんにゃんが・・母さん迎えに来たんか?母さん・・いいよ。母さんに会えるがならボクは死ぬが怖くなんかないよ」

母がボクの死を望むわけがない・・しかしその時・・ボクはそれくらいにへこんでてた。

その病院に行くと「あれ?雨元さんの息子さん」ナースたちが驚いていた・・。



夜・・倉林が来てくれた・

面会時間は過ぎてるが9時くらいに仕事終えて1時間くらいかけてアパート通り越してボクのために・・。

「チョコ頼む。妹に連絡したらあいつも母さんの死がショックで今遠くの親戚に行ってて心癒しとるんよ。健太・・お前しか頼れるもんおらんがよ・・悪いけどチョコ頼む・・俺、あいつにまでなにかあったらもうどうしていいかわからん」

「毎日は来れん・・一週間に2回くらいがいいとこかもしれんけど、わかったよ。元気出して」

「ありがとう」

肝臓の機能障害は胆石症・・先天性の胆官障害から来ていてその後膵臓にも炎症が見つかり2週間と言われてた入院は結局36日間に及んだ。

その間健太は新婚の奥さん・・高山からもらった奥さんなのでその時かなり重度のホームシックになっていて「私と猫とどっちが大事なの?」と責められながら「猫じゃなくて友達が心配なんだ」と彼はチョコの世話そしてボクを励ましてくれた。

彼の存在それだけがその時の心の支えだっと言っても過言ではないしなんの誇張もない。



「健太くん・・結婚おめでとう」

8月・・母を見舞いに来てくれた健太に母がかけた言葉・・。

「光幸はいい友達持っとるなぁ」

母はいつも健太をそう言っていた。

本当に本当に・・その通りだとしみじみ思う・・。

※何故今、これを今、ここに掲載したか?
そう、チョコが15年8ヶ月…ニャンコの平均年齢と言える今日までいてくれたのは倉林健太と記した友人がいてくれたからなのです!!
改めて今日彼に感謝を伝えました。