おーちゃんと肥満細胞腫の記録(完結編) | ラスくんとわるいひつじのブログ and nico・・・

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将来りっぱな牧羊犬になる?までの
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そして3年後、妹分ニコが満を持して登場!
更に3年後、ニコのママであるフジコ女史登場!

 


昨日は夫の実家で法事を行いました。

会食は外でしたし、

私は特に何をしたということもないのですが・・・、

帰宅後爆睡してしまいました(笑)

そして、

ひつじ復活~

じゃーん\(^_^)/



さて今日も、

おーちゃんの、

肥満細胞腫の手術記録を

流れに沿ってUPしたいと思っています。

ずいぶん昔のお話しでごめんなさい。

2008年の頃のことですので、

治療について今とは違う、とか

私の思い込みなどがあれば

おゆるしください。



途中、手術翌日の傷口の見える写真があります。

苦手なかたはお控えください。

当時の携帯で撮ったものですので、

画像は悪いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


                        

●2007年頃(当時8歳頃) ←ややアバウト
頭のてっぺんの米粒程度の大きさの腫瘍が気になるので、
自宅からもっとも近い獣医さんで診てもらうも、
「放っておいて問題なし。もっと大きくなるようなら来て。」と、
何度も言われる。細胞診にも至らない。
フィラリア予防のお薬やフロントライン購入時、
また混合ワクチン接種のときに訴えるも、同じ。
「3、4センチ以上になったら来てください。」と言われ、
「手術がしたいんですか。」と聞かれたことも。
腫瘍のことを言い出すたびに
獣医師との相性の悪さを感じた。

ほかは腸が少し弱いため、
時々獣医さんでお薬をもらうことがあるが、
おおむね健康。
耳の中がすぐ黒くなるタイプ。
食欲はいつも旺盛。
腫瘍に関して本犬はいたって無関心。



●やはり頭のてっぺんの腫瘍のことが気になる。
ほかの部位にも小さな腫瘍ができた。
友人に相談。絶対細胞診をするべきとのこたえ。
すすめてくれた別の獣医さんに行ってみることを決意。



●2008年11月15日(当時9歳0か月)
転院。初の細胞診。
結果・・・、3カ所が肥満細胞腫だと告げられる。(ショック!)  
1日でも早い切除手術を提案される。         
確かな診断を得るため外注へも提出。           
自宅からもっとも近いあの獣医にはもう行かないと           
こころに誓う。


(ネット検索しまくりの日々を送る(/TДT)/)



●2008年11月22日
外注の細胞診の結果が知らされる。
・・・・院内の診断と同様、3カ所が肥満細胞腫。
外科的治療へ向けての説明を受ける。
術前検査の予約。


細胞診診断書(外注分)の一部

 

 

 

 

 

 

 





外科的治療を行う場合の流れの説明を受ける

 




●2008年11月29日
術前検査を行う。
CBC/生化学/レントゲン/心電図/腹部超音波など。
今の状態や手術に向けての事柄を、
わかりやすく先生に伝えていただく。
必死で聞き理解したつもりが、
帰宅後家族に伝えていると話が整理できない私。
そんな私と知ってか知らずか、
以下のようにきちんと書面でポイントを示してくださる先生の
配慮がとても有難い。



オーブの今の病状と今後について




オーブの肥満細胞腫について

 

 





オーブの手術を行うにあたって考えられること

 

 



 

 

●2008年12月5日

手術の日、獣医さんへ向かう車中のおーちゃん。
不安な気持ちが表情に表れています。
察しのいいやつだ・・・。
(口元が茶色に見えますが実際は全身黒。)
きょう手術を行い、明日退院予定。


         「がんばれ!」と祈るのみ。

 

 

手術当日の内容・・・・

血液凝固系検査
CBC
全身麻酔 
抗ヒスタミン剤皮下注射(術前)
静脈内点滴
腫瘍摘出(肥満細胞腫部分3か所+ついでに良性腫瘍4か所)
骨髄穿刺
肝、脾、バイオプシー
病理組織検査(外注)7か所
骨髄検査(外注)
抗生物質皮下注射(術後)
鎮静剤皮下注射(術後)




●2008年12月6日
おーちゃん退院。自宅へ戻る。
お薬は、抗ヒスタミン剤・抗生物質・消炎鎮痛剤。
 



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





●2008年12月8日
診察、投薬。



●2008年12月17日
抜糸。
細胞診(院内)。
病理組織検査の結果を知らされる。
骨髄塗抹検査の結果を知らされる。
今後の治療をどうするか(化学治療を行うか)の相談。


病理組織診断書の一部

 

 

 


肥満細胞腫の3か所については、グレード2であった。
完全切除できていると考えられる、という結果。
また、ついでに取ってもらった良性腫瘍の4か所については、
2つは脂肪腫、1つは繊維付属器異形成、1つは皮膚垂という結果。

 




骨髄塗抹診断書の一部

 

 

 

 

 

 

肥満細胞腫の骨髄湿潤や白血病などを示唆する芽細胞の増加は
認められませんと書かれています。よかった。



悪いものを完全切除してもらったオーブ。
痛々しい傷だらけのオーブでしたが、
術後2日もすれば食欲旺盛。
恐れていた傷口の裂開もなく、
先生に感謝の気持ちでいっぱいです。



さて、このあとは
再発率をさげるための化学療法を行うかどうかです。
1サイクル3か月の投与で効果をみるので、
途中で副作用が多少出ても、開始した限りは
この期間中は続けないと意味がなくなってしまいます。
各、化学療法薬の治療効果と生存率。
薬ごとの副作用の内容。副作用の出る確率。
先生が非常に丁寧に説明くださいました。
費用は1サイクルでおおよそ20万弱くらい。
そのほかに、途中でリンパ節・肝臓・脾臓の腫れの確認
(レントゲン・超音波)が入ることもあるし、
副作用に対する治療が追加になることもあるとのこと。

前回も書いた通り、もともと胃腸が弱いオーブですから、
吐きと下痢は必ず起こすだろうとほぼ確信できました。
何日も下痢が続いたときのおーちゃんのあわれな様子は
いつだって容易に頭に描けました。
よく見てるから。

フルタイムではなかったけれど仕事に行っていた私は、
日頃の下痢でさえオーブを置いてでる日は辛かったのに、
抗がん剤の副作用で苦しむ(かもしれない)オーブを
母に預けて仕事にでることなんてできるだろうか・・・。
1サイクル3か月間。
数か月あけて2サイクル目・・・

3サイクル目・・・
そんなに仕事休めるかなぁ。
っていうかそんなに休んだら絶対クビだろう?
辞めるか・・・。
いやいやいや・・・。
いったいどこで区切りをつければいいんだろう。
でも、いちばん怖いのは再発です・・・。

(いつまで続ければいいのか先がみえない治療。

ああ、かなしいかな。我が家にとっては費用も怖い。)
            

そこで、
またまたエルザちゃん(肥満細胞腫切除の先輩犬)と暮らす友人に相談。
そしたら「うち、術後何もやってないですよ~。」と
割とあっさりした返事が返ってきて。あれ?そうなの?
なんだか、それ聞いて、モヤモヤの霧が晴れたこと、晴れたこと~。

でね、
もうひとつの決め手は、
ありがたいことに先生が、
日本小動物がんセンターのセンター長である小林先生に
意見を伺ってくださったことにあります。
状況や病理所見を伝えたうえでいくつか確認をしてくだったと聞きました。
小林先生からの回答の一部です

過去には私は3カ所以上の肥満細胞腫は化学療法の対象と考えていましたが、
最近の論文では化学療法の必要性が否定される傾向にあります(下記参照)。
ただし、顕微鏡的リンパ節転移やまだ検出されていない肥満細胞腫の存在を
考慮すると、化学療法の実施が間違いというわけではありません。
もし化学療法を実施する場合は、投与回数の目標を決めて
(例えばビンブラスチン+プレドニゾロンブロトコールを1サイクルなど)
実施するとよいでしょう。
うんぬん・・・。

3行目から後は、先に獣医さんから聞いていたこととぴったり同じご意見でした!
ただ、私は抗がん剤は避けたいという気持ちに傾いていたためでしょう。
お言葉の最初の2行部分にくぎ付けになったのでした。

結局のところ、
術後の化学療法は行わないことに決めました。




その後オーブは幸いなことに
肥満細胞腫に苦しめられることはありませんでした。

腫瘍は、年齢を重ねるにつれできますよね。
ほとんどは良性だと思います。
たぶん良性だと思う、っておっしゃる飼い主さんも
けっこう多いですけど
なるべくなら診察に連れて行ってあげてくださいね。
それで結果が良性なら、なお安心ってことで。
肥満細胞腫は、ホントに形状が様々で
脂肪腫に見えるものもあります。
オーブの3カ所の肥満細胞腫は、
表面の炎症もなかったし、
悪性っぽい顔をしていませんでした。
わずかに表皮がピンクだったり
皮膚と同じ色だったりしたんです。
頭のてっぺんのは膨らみの大きさが米粒ほどでした。
ときどきわずかに大きくなりましたが。

  


若い日のオーブ


 

 


 


 

 

 

 


 

今ではこの世にいないおーちゃんのお話、

読んでくれた人がいるとしたら

ありがたいです。

うれしいよねぇ、オーブ。




ラスクがやってきてスタートさせた、

ラスク中心のこのブログですが、

今は亡きおーちゃんの記録も残しておきたいと、

当初からずーっと思っていました。

特に彼の闘病記録を。

でも、いざとなるとなかなか気持ちがそちらに向かわず。

それは巨大食道症と戦ったラスト1年6か月の、

耐えに耐えた彼の姿が次々とよみがえってきて・・・、

その思い出と向き合うことができなかったからです。

胸が詰まって息がしにくくなってしまいそうで。

だから最近では、

おーちゃんの闘病記録UPは

やっぱ無理かも・・・、まぁそれでもいいか・・・って。

ラスク、いっぱいネタ持ってるし(笑)って。



でも、ここへきて、

あるきっかけが私を、

おーちゃんの過去と

冷静に向き合うことをさせてくれました。



彼がいなくなって来月でちょうど1年。

巨大食道症と戦ったラスト1年半のできごとは、

まだ少し苦しくて

すぐには書けそうにありませんが、

やはり残しておきたいな、って思いがわいてきました。

吐き続ける子を目の当たりにしながら、

なんの病気が判断がつかず

悩まれている飼い主さんもいるとおもいます。

また、巨大食道症で苦しむ子をみていられないで

やむなく安楽死を選択する飼い主さんもいるそうです。

そんなことを思うと、

さいごまで頑張ってくれたおーちゃんの様子を

ぜひ見てもらいたいです。

いつか巨大食道症の闘病記も、

UPします。