夜中に聞こえる謎の笑い声の正体」
――アラバマ深夜2時、笑うのは誰だ
アラバマの夜は、静かである。
蛙の鳴き声、フクロウの羽ばたき、風に揺れる木の葉の音。
自然のBGMに包まれて、「ああ田舎ってええなぁ」と思ったその時――
フッ……ハハハハハッ……ッヒ……
……なぁに今の。
■ 最初に聞いたのは春の深夜2時だった
その日はやけに風が強くて、木々がわさわさと揺れていた。
犬も吠えていないし、虫の音も少なめ。
「今日はなんや落ち着いてるな」と思いながら、窓を少し開けて寝ようとした。
その時や――
ハッ…ハハハ…ヒッヒッヒッヒ……ッハッハッハァ……!
音がした方向は裏山。
人の笑い声、ただし異様に高くて、乾いていて、笑ってるけど全然楽しそうじゃない。
たぶん普通の人間なら、
「窓閉めて寝よう」じゃなくて、
「窓閉めて引っ越そう」や。
■ 近所の人に聞いてみた
次の日、ガソリンスタンドで会ったじいさんに聞いてみた。
「夜中に変な笑い声、聞こえました?」
すると、じいさんはコーヒーをすすってこう言った。
「ああ、それまた出たんやなぁ。笑いおばけや。」
軽い。めちゃくちゃ軽い。
「野良猫が出た」くらいのノリや。
■ “笑いおばけ”伝説のはじまり
この辺には昔から噂があるらしい。
名前は「Laughin' Mary(ラフィン・メアリー)」。
昔、山の奥に住んでた未亡人で、精神的に少し不安定だったらしい。
ある日、夜な夜な笑い声を上げて山を徘徊するようになり、
やがて誰にも気づかれずに亡くなった――という話。
で、今も雨の前の日や風が強い夜にだけ、
その笑い声が聞こえるらしい。
※ちなみに公式記録ではそんな人はいない。
でもアラバマでは、公式より噂が信頼されてる。
■ 本当に幽霊なのか?ガチ調査してみた
ビビりつつも、音の発生源を突き止めようと、
録音機材と懐中電灯と祈り(主にコレ)を持って、夜中に裏山へ。
すると――
草むらがガサガサと動き、
木の影からふわっと何かが……!
って思ったら、
近所の高校生やった。
スピーカーでホラー効果音のTikTok撮ってたらしい。
■ じゃあ全部若者の仕業なのか?
……そうでもない。
調べてみると、
「音源がスピーカーじゃない」「空気の中から笑い声が聞こえる」
という報告が少なくとも12件(うち3件は僕の体験)。
そして、音の出る方向が毎回バラバラ。
しかも録音しようとすると入らない。
つまり――
聞こえるけど、録れない。
感じるけど、見えない。
っていう、怪談あるある四天王みたいな現象がこの“笑い声”にはあるわけや。
■ 結論:アラバマの夜は油断できない
この謎の笑い声、正体はまだハッキリせん。
TikTok中の高校生説もあるし、
ラフィン・メアリーの怨念説もあるし、
ただのフクロウの鳴き真似が下手な説もある。
でもひとつ言えるのは、
「アラバマの田舎では、深夜2時は“静寂”ではなく、“何かが始まる時間”」
ってことや。
みんなもアラバマに来たら、夜中は耳をすませてみて。
ただし、笑い声が聞こえたら……笑い返したらあかんで。
それ、たぶん向こうが「会話始まった」と思うから。